読みにくい文章を読みやすい文章に変える4つのテクニック

読みにくい文章を読みやすい文章に変える4つのテクニック

この記事の要点

  • 読みやすい文章は構成が整っている
  • 文字数をそろえるより、読者に必要な情報を過不足なく伝える
  • 文体を調整し語彙を増やして表現を豊かにすると読者を飽きさせない

読みやすい文章の作成は、ライターだけでなく、エンジニアなどにも必要なスキルです。記事や仕様書を書くときはもちろん、AIに作業を頼むときにも、意図を言葉で伝える力が求められます。

AIへの指示文であるプロンプトも、何をしてほしいのか、どの条件を守ってほしいのかが曖昧では、期待と異なる回答につながります。文章を整理する力は、プロンプトの質を見直すうえでも役立ちます。

この記事では、構成、文字数、文体、語彙の4つに分けて、読みやすい文章の書き方を解説します。人に伝える文章にも、AIに意図を伝える指示にも活かしてみてください。

読みやすい文章作成のポイント(1)構成を練る

読みやすい文章を書くためには、構成がしっかり整っている必要があります。

以下は「句読点の使い方」を紹介する記事の見出し例です。

  1. 句点・読点のルール
  2. まとめ
  3. 句読点とは

本来であれば、最後に来るべき「まとめ」が2番目にあったり、そもそも「句読点とは」の解説が結論部分にあったりと、構成が不自然ですね。

このように構成がおかしいと読者は話の流れをつかめず、内容が伝わらない記事になります。

では、伝わる記事にするための構成作成のポイントをご紹介していきます。

狙いたいキーワードとターゲットを定める

構成を考える前に大切なのが、狙いたいキーワードとターゲットとなる読者像を定めることです。

「どのような読者に、何を伝えたいのか」を考えて設定をしましょう。

この部分は記事作成のコアであり、「伝わる記事」を書く上でとても大切です。

例えば「Webサイトの作り方」というテーマで、記事を書くとします。

想像してみてください。読者を「Webデザイン学習者」にするか「個人経営の和菓子店の店主」にするかで、記事の内容が異なるはずです。

そのため、文章構成はキーワード(テーマ)とターゲットを定めてから作るようにしましょう。

キーワードと関連するキーワードを構成に組み込むことで、SEOを意識した記事をつくることも可能です。

以下の記事で関連キーワード取得ツールなどを紹介しています。

記事作成に役立つツール

文章構成の型は主に4種類

文章の構成には、四段構成、三段構成、頭括構成、双括構成の4種類の書き方があることをご存知でしょうか。

それぞれの特徴と書き方を簡単にご紹介しますので、これから書く記事に適した構成は何か検討してみてください。

1.四段構成

四段構成は、起・承・転・結の4つのパートで構成されています。

起には「導入・問題提起」、承には「出来事・具体例」、転には「転換・逆説」、結には「結末・結論」を記載します。

この構成は「転換・逆説」で話が大きく動くため、小説などの物語文章向きです。

しかし、冒頭に結論が述べられていないため、ビジネスシーンでの利用には向いていないことが多いです。

2.三段構成

三段構成は、序論・本論・結論の3つ要素が含まれるシンプルな構成です。

序論には「導入」、本論には「事例・主張・意見」、結論には「結末」をそれぞれ記載します。

報告書や提案書、論文や調査データを紹介する記事に適しているといえますが、汎用性が高いので活用できる機会は多いです。

3.頭括構成

頭括構成は、冒頭に「結論」を持ってきて、その後に結論を裏付ける「主張・展開」を記載する書き方です。

冒頭で結論が述べられるので読者の興味・関心を集めやすく、新聞などで多く用いられる構成です。

4.双括構成

双括構成は、冒頭と末尾に結論を置く書き方です。

冒頭で「結論」を述べ、根拠や具体例を示した後に再度「結論」を述べます。

LPと呼ばれるランディングページや、商品紹介ページなどで用いられることが多いです。

以上、4つの構成の型を紹介しました。

これら4つの構成を文章のテーマによって使い分けることで、読者に伝わりやすい文章を書けるようになります。

読みやすい文章作成のポイント(2)過不足のない情報を読みやすい文字数で伝える

読みやすい文章を書くためには構成が大切であることを紹介しました。

しかし、いくら狙いたいキーワードとターゲットを定めて、適切な構成を考えたからといって、必ずしも伝えたいことが伝わるとは限りません。

伝わる記事の作成には、記事全体の文字数と一文の長さを意識することも必要です。

全体の文字数:読者の疑問に答えられる量にする

検索上位の記事は、読者がどのような情報を探しているかを考える参考になります。ただし、文字数をそろえれば必要な情報がそろうわけではありません。

読者の疑問に答える説明、根拠、具体例が足りているかを確認しましょう。Googleも、検索で優先される特定の文字数はないと説明しています。

出典:Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」

一文の文字数:40〜60文字前後

一文が長くなりがちな場合は、40〜60文字前後を推敲の目安にしてみましょう。固定のルールではないので、文字数に合わせて必要な説明を削る必要はありません。

あまりにも一文が長すぎると、読者に読みにくい印象を与える可能性があります。

以下2つの例文をご覧ください。

A:一文の長さを意識していない文章

私は、今日母親と姉と最近オープンした大型のショッピングモールに行き、誕生日が近かったので、洋服とアクセサリーを母親に買ってもらい、とても嬉しかったです。

B:一文の長さを意識した文章

私は、今日母親と姉と最近オープンした大型のショッピングモールに行きました。誕生日が近かったので、洋服とアクセサリーを母に買ってもらいました。とても嬉しかったです。

同じ内容ですが、Aの文章は「、」でつながっているため含まれる情報が多いです。

一方下の文章は3文に区切られ、情報が整理されています。

どちらが読みやすいかは一目瞭然ではないでしょうか。

読みやすい文章作成は「一つの文には、一つの内容」が基本です。

読者を途中で離脱させないためにも、この基本を大切にしてください。

読みやすい文章作成のポイント(3)文体を調整する

読みやすい文章を書くためには、文体と呼ばれる「文章のスタイル」も意識したいです。

なぜなら、メディアの性質に合わせて、最適な語尾や、表現方法や言葉のチョイスが必要だからです。

語尾にこだわる

まずは、語尾についてみていきます。

「だ・である調」「です・ます調」どちらを選ぶべき?

例として、ニュース系メディアとファッション系メディアで考えてみます。

ニュース系メディアは、事実を簡潔に伝えることが求められます。

そのため「だ・である調」が用いられることが多いです。

一方、ファッション系メディアはオシャレの提案や読者への呼びかけの要素が多いため、やさしい印象を与える「です・ます調」が使われる傾向があります。

メディアの性質によって、向いている語尾を選択することが大切です。

同じ語尾が続くときは、読み心地を確認する

次の2つは文体を比較するための架空の例文です。実在する調査結果を示すものではありません。

A

ある調査によると「副業を始めたい」と思っている人が以前より増加したそうです。しかし、社員の副業を認めていない会社も多いようです。なぜなら、本業に支障が生じることが懸念されているからです。社員の副業解禁は会社側にもメリットがあるので、検討すべきです。

B

ある調査によると「副業を始めたい」と思っている人が以前より増加したそうです。しかし、社員の副業を認めていない会社も多くあります。なぜなら、本業に支障が生じることが懸念されているからです。社員の副業解禁は会社側にもメリットがあるので、検討すべきでしょう。

AとBの文章を読み比べて、何か違和感はありましたか?

Aの文章は少し読みにくかったのではないでしょうか?

実はAの文章は「です」が4回続いています。

語尾の反復が気になるときは、文章を声に出して読み、単調になっていないか確認しましょう。「3回以上は不可」という決まりではありません。

特に記事の執筆経験が浅いうちは、今回のように同じ語尾を続けて使用しがちです。

同じ語尾が続いてしまうと伝わりにくい文章になるだけでなく、読者に飽きられるといわれています。

「です」「ます」を使用するだけでなく、体言止めなどを交えることで文章にリズムが生まれます。

語尾を工夫して、読みやすい文章をつくりましょう。

漢字と平仮名のバランスを意識する

次の例をご覧ください。

A:よろしくお願いいたします

B:宜しくお願い致します

同じ意味でも、漢字を使うか、平仮名を使うかで読者に与える印象は異なります。

掲載するメディアの表記ルールを守ることは前提です。

しかし、読みやすい文章にするため、全体のバランスを見ながら漢字にするか、平仮名にするか、調整してみてください。

漢字と平仮名の比率だけで読みやすさは決まりません。読者になじみのない漢字を開く、専門用語には説明を添えるなど、読む人に合わせて判断しましょう。

句読点や括弧(かっこ)をうまく活用する

句読点や括弧(かっこ)の活用は、伝わる記事の作成に不可欠です。

適切な使い方ができれば、テンポの良い文章が書けます。

句読点のルールや、括弧(かっこ)の使い分けについては、以下の記事で詳しく解説しています。

句読点の使い方

括弧の使い方

読みやすい文章作成のポイント(4)語彙を豊かにする

構成や文字数、文体に気をつけていてもなお自分の文章が読みにくいと感じたときは、語彙力が乏しいかもしれません。

表現を豊かにするために、語彙も意識してみましょう。

同じ言葉は言い回しを変える

文章に同じ言葉を何度も使用していませんか?

他の言葉に置き換えられるようであれば、言い回しを変更してみましょう。

例えば以下の2つの例文をみてみましょう。

A:同じ言葉を使用した場合

私の勤めている幼稚園には、かわいい子供たちがたくさんいます。かわいい子供たちの笑顔を見れば、とても元気がもらえます。かわいい子供たちのために今日も私は仕事を頑張ります。

B:言い回しを変更した場合

私の勤めている幼稚園には、かわいい子供たちがたくさんいます。魅力的な子供たちの笑顔を見れば、とても元気がもらえます。素敵な子供たちのために今日も私は仕事を頑張ります。

Aの文章では、「かわいい子供たち」という言葉しか使用していませんが、下の文章では言い回しを変更しています。

Bでは言葉を言い換えていますが、「かわいい」「魅力的」「素敵」は同じ意味ではありません。意味の違いが不要なら、「子供たち」と簡潔にする方法もあります。商品名や専門用語まで言い換えると、別のものに見える場合があるため、表記を統一しましょう。

このように語彙の言い回しを変更することも意識してみましょう。

同義語・類語を調べる

同じ言葉ばかり使っている文章は、単調なイメージを読者に与えてしまいます。

例えば、「悲しい」に関連する表現には「切ない」「痛ましい」などがあります。ただし、感情の強さや対象は異なり、どの場面でも置き換えられるわけではありません。

同義語・類語を調べてそれらを活用し、多様な言葉で「悲しい」を表現してみると、文章が豊かになるはずです。

言葉を使い分けて、読みやすい文章、飽きさせない文章を目指しましょう。

AIで推敲するときも、事実と意味を残す

AIを使う場合は、長い一文の分割や、見出しの順番を見直す補助にすると、この記事の4つのポイントを確認しやすくなります。一方で、読みやすい候補でも元の意味が変わっていないかは、人が確かめる必要があります。

商品名・数値・対象者・条件は元の資料と照合し、根拠のない事例や効果を追加しないようにしましょう。顧客の発言を使うときも、実際の記録と掲載の許可を確認します。

例えば架空のサービス説明で「契約から3営業日以内に担当者が初回連絡します」を「すぐに対応します」と短くすると、期限も対応内容も曖昧になります。文を短くする際は、何を約束しているのかを残してください。

LLMO(AI検索を意識した情報発信)についても、まずは説明の対象と根拠が分かる本文を用意することから始めましょう。GoogleはAIによる概要やAIモードに特別な最適化は不要と説明しています。読みやすく直すことが、AIからの引用や検索順位を保証するわけではありません。

出典:Google 検索セントラル「AI機能とウェブサイト」

指示語の曖昧さは「こそあど言葉」の使い方、文末の統一は「です・ます調」と「だ・である調」の使い分けも参考にしてください。

まとめ

読みやすい文章作成の4つのポイントを紹介しました。

  1. 構成を練る
  2. 過不足のない情報を読みやすい文字数で伝える
  3. 文体を調整する
  4. 語彙を豊かにする

まず文章を書く際に必要なのは、狙うキーワードとターゲットの選定。

そして適切な構成で過不足のない情報を伝え、読みやすい文字数も意識します。

文体や語彙を調整することで文章にリズムが生まれて、読者を飽きさせない工夫をしましょう。

この記事で紹介したポイントをおさえて文章をつくれば、読みやすさは格段にアップするはずです。ぜひ実践してみてください。