ホームページ制作でLLMO対策は必要?AIに伝わりやすいサイトの作り方

「最近よく聞くLLMOとは何?SEOとどう違うの?」と思っていませんか。
LLMOとは、AIに自社の情報を理解・参照してもらいやすくする取り組みです。
SEOが検索結果で見つけてもらうための対策なら、LLMOはAIの回答で紹介・引用されることを目指す対策です。
LLMO対策は、ホームページの内容や構成を見直すことから始められます。
この記事では、SEOとの違いと、ホームページでできる具体的な対策をやさしく解説します。
LLMOとは?SEOとの違い

LLMOとは、AIの回答で自社の情報を正しく理解・参照してもらいやすくするための取り組みです。
「Large Language Model Optimization」の略で、日本語では「大規模言語モデル最適化」と呼ばれます。
ホームページに掲載する情報や構成を整え、AIの回答で自社の企業情報やサービスが紹介・引用されることを目指します。
例えば、利用者がAIに「初期費用を抑えてホームページを作る方法は?」と質問する場面を考えてみましょう。
自社のサービス内容や料金、契約条件をわかりやすく掲載することで、AIが質問に答える際に、自社の情報を紹介・引用しやすい状態を目指せます。
ただし、情報を掲載するだけで、必ずAIの回答に取り上げられるわけではありません。
SEOは検索結果で見つけてもらうこと、LLMOはAIの回答で紹介・引用されることを目指す点に違いがあります。
| 項目 | SEO | LLMO |
|---|---|---|
| 目指すこと | 検索結果で見つけてもらい、サイトへの訪問につなげる | AIの回答で自社の情報を紹介・引用してもらう |
| 利用者との接点 | 検索結果に表示されるページのタイトルや説明文 | AIがまとめた回答や、その中の参照リンク |
ただし、SEOとLLMOは別々に考えるものではありません。
SEOで整える情報の質や、検索エンジンがページを読み取れる仕組みは、LLMOに取り組むうえでも土台になります。
Googleも「AIによる概要」などのAI検索機能では、通常のSEOの基本が引き続き有効と説明しています。
また、参照リンクとして表示されるには、ページがGoogleの検索対象として登録されていることなどが必要です。
検索順位とAIによる引用の関係を調べたデータもあります。
2026年3月公開のAhrefsの調査では、約86万件の検索語と約400万件の引用URLを分析し、Googleの「AIによる概要」で引用されたURLの37.1%が、同じ検索語の自然検索上位10位に入っていました。
一方で、上位10位に入っていないページも多く引用されています。
この調査はGoogleの「AIによる概要」を対象としたもので、すべてのAIサービスに同じ傾向があるとは限りません。
参考:Ahrefs「AIによる概要の引用と検索順位に関する調査」(2026年3月2日公開)
検索上位に入るだけでAIに引用されるとは限りませんが、SEO対策はLLMO対策の土台にもなります。
AI検索が注目されているからといってSEO対策をおろそかにせず、検索結果とAIの回答の両方で見つけてもらえるホームページを目指しましょう。
なぜAI検索への対応が注目されているのか
AI検索への対応が注目されるのは、AIの回答をきっかけに、ホームページへ訪れる流入が増えているためです。
AIに商品やサービスを相談し、回答内のリンクから詳しい情報を確認するという流れが、企業とお客様の新たな接点になっています。
日本企業による調査でも、その傾向が確認されています。
株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズが支援先サイトのアクセスデータを分析したところ、2025年2月と4月の比較で、調査対象サイトの83.0%で生成AI経由の訪問数が増加していました。
調査結果の要点は、次のとおりです。
| 項目 | 調査内容・結果 |
|---|---|
| 調査対象 | 同社の支援先から抽出した複数のWebサイト |
| 比較期間 | 2025年2月と2025年4月 |
| AI経由の訪問数が増加したサイトの割合 | 83.0% |
| サイト全体の訪問数に占めるAI経由の割合 | 大きいサイトでも1%未満 |
※訪問数はGA4のセッション数をもとに集計しています。
83.0%は「訪問数が増えたサイトの割合」であり、訪問数そのものの増加率ではありません。
出典:株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ「生成AI経由の流入およびCVR調査」(2025年7月10日公開)
AI経由の流入は増えているものの、同調査ではサイト全体に占める割合はまだ小さい状況でした。
SEOによる集客を続けながら、新たな流入経路としてAI検索にも対応していくことが大切です。
AIに引用されやすいホームページとは?
AIに引用されやすいホームページを目指すには、自社の情報を具体的に、根拠を添えて、整理して掲載することが大切です。
AIが内容を理解しやすく、訪れた方にもサービスの特徴が伝わるページに整えましょう。
ここでは、新規制作でも既存サイトの改善でも取り組める5つのポイントを紹介します。
何の会社で、誰に何を提供するのかを明確にする
トップページやサービス紹介には、事業内容・対象のお客様・対応する地域や業種を具体的に記載しましょう。
「お客様の課題を解決します」「高品質なサービスを提供します」だけでは、どのような会社なのか伝わりません。
初めて読む方にも、何を依頼できるのかがわかる説明が基本です。
例えば、美容室なら「ボーイッシュな髪形が得意です」よりも、「女性のショートカットのなかでも、顔まわりをすっきり見せるハンサムショートが得意です」と説明すると、得意なスタイルや仕上がりのイメージが具体的に伝わります。
お客様が検索や相談で使う言葉を、説明に自然に取り入れることも大切です。
美容室なら「ハンサムショート」「小顔に見えるショート」など、サービスに合う言葉を選びましょう。
専門用語にはわかりやすい説明を添え、キャッチコピーだけでは伝わらない特徴を補足してください。
実績・事例・独自データなどの一次情報を掲載する
自社で経験・確認した実績や事例、独自の調査結果などの一次情報を掲載しましょう。
一次情報とは、自分たちの経験・調査・観察などから直接得た情報です。
一般的な解説に自社ならではの情報を加えることで、サービスの特徴や説明の根拠を具体的に伝えられます。
大規模な調査を行う必要はありません。
日々の仕事で工夫していることや、実際のお客様の声も掲載材料になります。
- お客様の事例や声:相談された課題、対応した内容、その後の変化や感想。
- 独自データ:相談内容の傾向、アンケート結果、自社で検証した内容。
- 仕事の進め方:使用する材料、サービス提供の流れ、担当者が工夫した点。
例えば、美容室なら、お客様の希望に合わせて髪形を提案した事例や、施術で工夫した点などが一次情報になります。
掲載許可を得た写真や感想を添えると、サービスをより具体的に伝えられます。
実績や特徴は、確認できる具体的な数値で示すことも大切です。
例えば「制作実績が豊富」だけでなく、公開できる制作件数や対応年数を添えると、実績の規模が伝わります。
数字には、対象・期間・集計方法や出典も添えましょう。
数値を用意するために情報を作るのではなく、実際に確認できた内容を掲載してください。
料金・対応範囲・よくある質問に具体的に答える
サービスを検討する方が知りたい料金、対応範囲、追加費用、利用条件をわかりやすく掲載しましょう。
AIに相談するときも、予算や希望条件を含めて質問することがあります。
「詳しくはお問い合わせください」だけでなく、公開できる情報をそろえることが大切です。
料金が案件ごとに変わる場合は、金額を左右する条件や見積もり例を説明します。
FAQ(よくある質問)には、料金・納期・追加費用・契約条件・公開後の更新など、実際に相談される疑問をそろえましょう。
回答は、質問の直後に結論を置き、条件や具体例を補足する形にします。
例えば「公開後の更新も依頼できますか?」なら、まず「はい、公開後の更新にも対応しています」と答えます。
続けて、変更できる内容、対応回数、追加料金の有無を説明してください。
質問数を増やすだけでなく、検討中の方が疑問を解消し、自分に合うサービスか判断できる内容にすることが大切です。
見出し・表・箇条書きで情報をわかりやすく整理する
ページの内容は、見出しごとに話題を分け、冒頭で回答や要点を伝える形に整理しましょう。
長い文章の中に料金や条件が埋もれていると、必要な情報を探しにくくなります。
サービス内容、料金、利用の流れ、よくある質問などに分けると、内容を把握しやすくなります。
見出しの直後には、まず結論や回答を書きましょう。
文章構成の目安として、各見出しの本文の最初の30%以内には回答を示します。
説明に迷ったら、PREP法の「結論→理由→具体例→結論」の順番を意識すると整理しやすくなります。
最初に答えを伝え、その後に根拠や具体例を補足することで、読む方にも内容が伝わりやすくなります。
短い説明では、最後の結論を無理に繰り返す必要はありません。
- 見出し:その下に何が書かれているかがわかる言葉にする。
- 表:料金やプランごとの対応範囲を整理する。
- 箇条書き:特徴、条件、必要なものを簡潔に並べる。
料金やサービスの特徴などの重要な情報は、画像だけでなく文章でも掲載してください。
写真や図で理解を助けながら、文字でも内容を確認できる形にします。
会社情報・執筆者・情報の更新日を示す
掲載情報の信頼性を伝えるには、誰が運営し、誰が説明しているのかを明確にしましょう。
会社情報や問い合わせ先を整え、専門的な記事には執筆者や監修者の経歴を添えます。
料金や制度など、時期によって変わる情報には、いつの内容なのかも示すことが大切です。
- 運営者:会社名、所在地、事業内容、問い合わせ先。
- 執筆者・監修者:氏名、担当分野、関連する経験や資格。
- 情報の時点:記事の公開日・更新日、料金やデータの確認時点。
古い料金や終了したサービスが残っていないかも確認しましょう。
更新日は、実際に内容を確認・修正した日を示し、掲載情報と一致させてください。
LLMOを意識したホームページ制作で注意したい技術的なこと
LLMOを意識したホームページ制作では、検索エンジンがページを取得し、内容を読み取れる状態にすることが基本です。
文章の充実に加え、公開設定やHTMLの構造も確認しましょう。
専門的な設定は、次のチェックリストを使って制作会社に相談できます。
- 公開設定:制作中のパスワード制限や、検索対象から除外する「noindex」の設定が残っていないか。
- 読み取りの許可:検索エンジンの巡回プログラムを「robots.txt」やサーバーのセキュリティ設定で誤って遮断していないか。
- 本文の表示:料金やサービス内容を画像だけで掲載していないか。動きのあるページでも、検索エンジンが本文を読み取れるか。
- ページへのリンク:トップページやメニューから、サービス・料金・事例などの重要なページへ移動できるか。
- Googleへの登録:Search Console(サーチコンソール)の「URL検査」で、重要なページが検索対象に登録されているか。説明文の表示を制限する「nosnippet」などが意図せず設定されていないか。
- 構造化データ(JSON-LD):会社名・所在地・記事の著者などを検索エンジンに伝える追加情報を、サイトの内容に合わせて実装する。ページに表示している情報と一致しているかも確認する。
- セマンティックHTML:見出しはh2・h3、本文の中心部分はmain、ナビゲーションはnavなど、内容の役割に合うHTMLタグを使う。見た目だけでなく、ページの構造が伝わる作りになっているか確認する。
- llms.txt:AI向けにサイトの概要や重要なページへのリンクをまとめるファイル。必要に応じて設置を検討し、設置する場合はリンクや説明が最新の内容になっているか確認する。
ただし、これらを実装すれば、必ずAIに紹介・引用されるわけではありません。
Googleは「AIによる概要」や「AIモード」への表示に、特別な構造化データやAI向けファイルは必要ないと説明しています。
llms.txtも、すべてのAIサービスでの利用が保証されている仕組みではありません。
まずは重要なページを読み取れる状態に整え、サービス説明や一次情報の充実とあわせて取り組みましょう。
参考:Google検索セントラル「AI機能とウェブサイト」
参考:HTML Standard
参考:llms.txtの提案・仕様
公開後も情報の更新と改善を続ける
LLMO対策は、ホームページの公開後もお客様の判断に役立つ情報を更新・追加することが大切です。
料金やサービス内容を最新に保ち、実際の問い合わせから不足している説明を補いましょう。
更新回数を増やすこと自体を目的にせず、次の点を確認してください。
- 情報の更新:料金・対応範囲・契約条件の変更を反映し、終了したサービスの案内を見直す。
- 内容の充実:よく相談される疑問をFAQに追加し、新しい事例や確認できる数値を掲載する。
- 反応の確認:アクセス解析で訪問や問い合わせの変化を確認する。AI経由の訪問も、判別できる範囲で確認する。
訪問数だけでなく、問い合わせや申し込みにつながっているかも確認しましょう。
訪問されても反応が少ない場合は、料金の説明や申し込みボタンなどを見直し、改善を続けることが大切です。
まとめ
LLMOは、AIの回答で自社の情報が紹介・引用されることを目指す対策です。
ホームページ制作では、SEOを土台に、サービス内容・料金・実績を具体的に掲載し、見出しの直後に回答を示しましょう。
技術面では、検索エンジンがページを読み取れる状態かも確認します。
お客様に役立つ情報を整え、公開後も更新と改善を続けることが大切です。
まずは、自社サイトで不足している説明や古い情報を見直すことから始めましょう。
株式会社シンクでは、LLMOに関するご相談も受け付けています。
「自社のホームページで何から取り組めばよいかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。


