COBOLの副業はなくなる?業務内容と将来性からその理由を解説

この記事の要点

  • COBOL案件は当面はなくなることはないと予想される
  • COBOL実務経験者であれば副業案件獲得のハードルは比較的低い
  • COBOL実務未経験者の場合、JavaScriptなどより新しい言語の習得がおすすめ

COBOLについて、どのようなイメージをお持ちでしょうか?

「時代遅れのプログラミング言語」「COBOLは将来性がない」など、マイナスイメージがある方も多いかもしれません。

確かに新規案件が減っているのは事実ですが、COBOLで動いているシステムは多数あり、保守開発やシステム移行の案件はまだまだあるのが現状です。

当記事では、COBOLの将来性や、COBOL副業の業務内容や報酬などについて解説していきます。COBOLでの副業に興味がある方はぜひチェックしてみてください!

COBOLとは?3つの特徴も紹介

COBOL(コボル)は1959年に開発された、事務処理用言語です。

歴史が長く実績も豊富な言語なので、行政システムや銀行システムなど、高い信頼性が求められる分野でよく使われます。

COBOLには以下のような特徴があります。

事務処理に適した機能が豊富

元々事務処理用に開発された言語なだけあって、事務処理に適した機能が豊富に提供されています。

例えば、計算処理やファイル操作、帳票の出力など、業務でよく必要になる処理を効率よく実装できるようになっています。

移植性が高い

COBOLは、Windows、Mac、Linuxといった様々な環境で実行できます。

これにより、別プラットフォームへの移植が比較的容易にできます。

記号が少なく、英語に近い記述ができる

COBOLの言語仕様の特徴として、記号が少なく自然言語のように記述できることが挙げられます。

例えば、多くのプログラミング言語では加算をするとき「x = x + 1」のように記述しますが、COBOLの場合「ADD 1 TO X」と英文のように記述できます。

COBOLは時代遅れ?将来性はあるのか

近年では、新しい技術やより簡単に記述できるプログラミング言語の人気が高まってきており、COBOL新規案件の減少や、COBOLを扱える技術者の減少が問題となっています。

これらのことから、COBOLの将来性を危惧する声も少なくありません。

とはいえ、現状COBOLで動いている金融システムや行政システムが存在している以上、それらを保守できる人材は必要です。

むしろ、新しくCOBOLを学習する若手が少なく、COBOLに精通するベテランは定年退職で減る一方なので、COBOLエンジニアの需要は今後ますます高まっていくと予想されます。

また、仮にCOBOLから別言語にシステムを移行するとしても、既存COBOLシステムを解析できる人は必要になります。

つまり、COBOLでの案件は当分はなくならず、COBOL実務経験者であれば副業案件獲得のハードルは比較的低いといえるでしょう。

COBOLの副業の業務内容と報酬相場・求められるスキル

実際、COBOL案件での働き方はどのようなものになるのでしょうか?

気になる業務内容や報酬相場、求められるスキルについて調査しました。

既存システムの保守開発

COBOL案件の多くは保守開発です。

行政や金融のシステムは法律改正などで定期的にカスタマイズが必要になります。

顧客からの要望に沿って、既存システムを改修していくのが主な業務内容です。

既存システムを解析し、他の箇所に影響が出ないようコーディングしていくスキルが求められます。

COBOLの知識のほか、SQLなどDBに関する知識があるとなおよいでしょう。

報酬相場は、月50万〜70万円あたりです。

システム移行

今後増えていくと予想されるのがこのシステム移行案件です。

既存のCOBOLシステムを、Javaなどで作り変えます。

COBOLの知識はもちろんのこと、移行先システムのプログラミング言語に関する知識も必要になります。

報酬相場は、月60万〜80万円あたりです。

COBOL未経験者の副業案件獲得は難しい!代わりに習得すべきおすすめ言語3つ

ここまででご紹介した通り、当分COBOL案件が完全になくなることはなく、COBOL経験者であれば副業案件獲得も難しくはないでしょう。

しかしその一方で、COBOL未経験者の方が新たにCOBOLを習得して、副業案件を獲得するのはかなりハードルが高いでしょう。

というのも、ほとんどの案件はCOBOLの実務経験が求人条件に入っているからです。

0からの案件獲得を目指すのであれば、COBOLの代わりに以下のプログラミング言語がおすすめです。

JavaScript

JavaScriptは、Webページに動きをつけるなど、WebサイトやWebアプリ開発に用いられる言語です。

非常に利用率が高く、Web系の案件であればほぼ確実に必要になるスキルです。

2022年にGitHub上でもっとも使われたプログラミング言語1位にランクインしています。

とりあえず学んでおいて損のないプログラミング言語といえるでしょう。

参考:日経クロステック

JavaScriptを使った副業案件の種類や相場、必要スキルなどはこちらの記事で解説していますので、参考にしてください。

JavaScriptの副業で稼ぐには?案件の種類と相場、学習サイトの活用方法を解説

わかりやすく動画でJavaScriptを学びたい場合はこちらの記事を参考にしてください。

【初心者でも作れる】動画で学ぶJavaScriptによるプログラム入門

Python

近年はAIやDeepLearningに大きな注目が集まっており、それによく用いられるのがPythonです。

高度な計算に適したライブラリが豊富に提供されているのが特徴で、シンプルに記述できるので初学者の方にもおすすめです。

将来的にAI関係の案件に携わりたい方は、Pythonを学んでおきましょう。

Pythonはどのような特徴の言語で、どんな分野利用されているのか、また副業ではどのような案件が多いのかはこちらの記事で解説しています。

Pythonの副業はなぜ人気?今が狙い目?案件ごとの相場とスキルアップの最短ロードマップ

Pythonの効率的な勉強法と、初心者が作れるもの5つについてはこちらで解説しています。

Pythonで初心者が作れるもの5つ【効率的な勉強法とは?】

Java

Javaも非常に人気の高い言語で、WebサイトやWebアプリ、スマホアプリなど、できることの幅が広い点が特徴です。

Javaを使っている案件数が多いので、案件獲得の確率を高めることができます。

Javaではどのような案件が多いのか、受注するためにどんなスキルが必要なのかなどをこちらの記事で解説していますので参考にしてください。

Javaの副業案件獲得は難しい?必要なスキルと案件相場や稼ぐコツを解説

ゲームからWebアプリまで、Java初心者でも作れるものをこちらで解説しています。

Java初心者でも作れるものは?ゲームからWebアプリまでできるものを紹介

まとめ

当記事では、COBOL案件の業務内容や将来性について解説しました。

COBOL技術者や新規開発案件が減少しているなど不安要素はあるものの、現状COBOLで動いているシステムが多数ある以上、そう簡単にCOBOL案件はなくなりません。

むしろCOBOL技術者の需要は高まり続けているので、実務でCOBOLを経験した方であれば、副業案件の獲得も難しくはないでしょう。

一方COBOL未経験者の方にはややハードルが高く、今から学習するならJavaScriptやPython、Javaなど今主流のプログラミング言語を選択することをおすすめします。