この記事の要点
- Oracle認定Javaプログラマは、Oracle社が提供する知名度の高いベンダー資格
- Javaプログラミング能力認定試験の1級試験では、パソコンを用いた実技試験がある
- Android技術者認定試験で、範囲にJavaが含まれるのは「アプリケーション技術者認定試験」の方
Javaに関する資格には、「Oracle認定Javaプログラマ」、「Javaプログラミング能力認定試験」、「Android技術者認定試験」などがあります。
それぞれ、試験の内容や証明できるスキルが異なるため、どれを選べばよいか迷ってしまいます。
当記事では、それぞれの資格の特徴や、資格取得のための勉強法について解説しています。
目次
Java資格一覧
Javaの資格には、以下の3種類があります。
- Oracle認定Javaプログラマ
- Javaプログラミング能力認定試験
- Android技術者認定試験
それぞれどのような資格かご説明します。
Oracle認定Javaプログラマ
「Oracle認定Javaプログラマ」は、Oracle社が提供するベンダー資格です。
Javaの資格試験の中でも知名度が高いため、持っていると高評価を得られやすい資格です。
Bronze、Silver、Goldと難易度が分かれており、BronzeとSilverは誰でも受験できますが、GoldはSilver資格保有者にしか受験資格がありません。
資格名 | Oracle認定Javaプログラマ |
公式サイト | https://www.oracle.com/jp/education/certification/jse11-5570635-ja.html |
運営団体 | Oracle社 |
試験方式 | 多肢選択式 |
合格ライン | Bronze:60% Silver:63% Gold:63% |
受験料 | Bronze:11,400円 Silver:32,340 円 Gold:32,340 円 |
合格率 | 非公開 |
Javaプログラミング能力認定試験
Javaプログラミング能力認定試験は、サーティファイ情報処理能力認定委員会により運営される民間資格です。
3級、2級は多岐選択式ですが、1級では実際にパソコンを使ってプログラミングを行う、実技試験があるのが特徴です。
1級を持っていれば、実際のプログラミング能力を証明してもらえるので説得力のあるアピールポイントになります。
資格名 | Java™プログラミング能力認定試験 |
公式サイト | https://www.sikaku.gr.jp/js/cpjv/jv/introduction/ |
運営団体 | サーティファイ情報処理能力認定委員会 |
試験方式 | 3級:多肢選択式 2級:多肢選択式 1級:実技試験(パソコン使用) |
合格ライン | 60% |
受験料 | 3級:5,200円 2級:6,400円 1級:7,800円 |
合格率 | 59.4%(2021年度平均合格率) |
Android技術者認定試験
Android技術者認定試験は、Android技術者認定試験制度委員会が運営する民間資格です。
メインに問われるのはAndroidの知識ですが、試験範囲にはJavaも含まれています。
「アプリケーション技術者認定試験」と、「プラットフォーム技術者認定試験」に分かれており、Javaが範囲に含まれるのは「アプリケーション技術者認定試験」の方なので間違えないよう注意してください。
Android技術者を目指す方や、すでにJava技術者でAndroidにも興味がある方におすすめです。
資格名 | Android™ 技術者認定試験 |
公式サイト | http://ace.it-casa.org/ |
運営団体 | 一般社団法人IT職業能力支援機構 Android技術者認定試験制度委員会 |
試験方式 | 四肢択一 |
合格ライン | 70% |
受験料 | 16,500円 |
合格率 | 44.6%(2015年のデータ。直近のデータは非公開) |
Java資格取得のメリット
Javaの資格を取得しておくと、以下のようなメリットがあります。
知識や技術が身につく
資格を取得するためには、時間を確保してしっかり勉強しなければなりません。
その過程で、Javaに関する体系的な知識を身につけられます。
すると、今まで「なんとなく」でやっていたことがしっかりと理屈で説明できるようになります。
ずっと「なんとなく」で進めるのは、いざエラーやバグが出たときに対処できなくなってしまうため危険です。
就職、転職のときにアピールできる
就活の際は、自身の能力をアピールしなければなりません。
しかし、プログラミングスキルの程度は言葉で説明することが困難です。
そこで、資格を持っていれば、一定以上のスキルがあることを客観的に証明できます。
「○○の資格を持っています」と言えれば、多くを語らずとも大きなアピールポイントになるでしょう。
資格手当をもらえる場合がある
会社によっては、持っている資格に応じて昇給や一時金で資格手当をもらえる場合があります。
どの試験を受けるか迷ったときは、「合格したら資格手当が出るか」も判断材料にしてみましょう。
Java資格の勉強方法と勉強時間の目安
ここからは、どのように勉強すればJava資格に合格できるのか、おすすめの勉強方法を解説していきます。
あくまでも目安ですが、事前知識がない状態を想定して、それぞれどの程度勉強時間が必要になるかもご紹介します。
Oracle認定Javaプログラマ
Oracle認定Javaプログラマは、全問多肢選択式の出題です。
この試験では、とにかく問題集をしっかり解いておくのがポイントです。
ほとんどの問題が、問題集に載っているものと同じか、少しアレンジしたものです。
心配な方は別途参考書を購入してもよいですが、問題集にも丁寧な解説が掲載されています。
ただし、実業務に活かすことを意識するなら、実際にコードを書き写して実行してみるとより効果的です。
試験区分 | Bronze | Silver | Gold |
勉強時間の目安 | 50時間 | 80時間 | 100時間 |
おすすめの参考書 | 徹底攻略Java SE Bronze問題集 | 徹底攻略Java SE 11 Silver問題集 | 徹底攻略Java SE 11 Gold問題集 |
Javaプログラミング能力認定試験
こちらの試験は、試験問題に対応した参考書がありません。
そのため、一般のJava入門書等で基礎知識を得た後、試験対策は過去問を中心に行います。
3級、2級は選択式問題だけなので、過去問を何周もしておけば安心です。
1級は実技試験があるため、さらに自分自身でプログラミングの練習をしておく必要があります。
そのため、多めに時間を確保して試験に臨むことをおすすめします。
試験区分 | 3級 | 2級 | 1級 |
勉強時間の目安 | 70時間 | 90時間 | 120時間 |
おすすめの参考書 | Java (TM) プログラミング能力認定試験 3 級 過去問題集 | Java(TM)プログラミング能力認定試験 2級過去問題集 | Java(TM)プログラミング能力認定試験 1級過去問題集 |
Android技術者認定試験
Androidの知識有無でかなり難易度が変わってきます。
Android未経験の方は、Javaの学習以上にAndroidの学習に時間を使うようにしましょう。
試験対策としては、やはり問題集のやりこみが重要です。
問題内容がAndroidに特化していて独特なので、繰り返し解いて慣れておきましょう。
試験区分 | アプリケーション技術者認定試験 |
勉強時間の目安 | 100時間 |
おすすめの参考書 | 徹底攻略 Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック問題集 (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略) |
まとめ
Javaの資格試験や、勉強方法について解説しました。
資格試験は、取得すること自体も有意義なことですが、その過程でしっかり知識を身に着けることが重要です。
特に、実業務でJavaやAndroidを使う方、Javaスキルを活かして転職を狙っている方などは、サンプルコードを書き写して実行してみるなど、「業務で使える」レベルまで持っていけるとさらに素晴らしいですね。
ぜひ、興味のある資格試験にチャレンジしてみてください。