この記事の要点
- Javaは汎用性が高いため、ツール、アプリ、システム、講師など副業の種類も豊富
- 副業の難易度はとしてツール開発、アプリ開発、システム開発の順
- Javaの独学の目標には資格取得がおすすめ
- 副業案件獲得はクラウドソーシングからエージェント経由にステップアップがおすすめ
小規模なアプリから大規模なシステムまで汎用性の高いプログラム言語「Java」。
1996年の登場以来、オブジェクト指向のプログラミング言語として瞬く間に人気のプログラム言語になりました。
そんなプログラミング言語の1つであるJavaでの副業についてどのような案件が多いのか、受注するためにどんなスキルが必要なのかなどを解説します。
目次
Javaの特徴とは?Javaで構築された有名なアプリやサービスは何?
Javaは1996年にサン・マイクロシステムズ(現在はオラクルに合併)が一般向けにリリースした歴史が長いオブジェクト指向型プログラミング言語。現在でも非常に高いシェア率を誇っている言語です。
20年以上たった今でも、Javaが人気がある理由のひとつに汎用性の高さでしょう。
プログラマーにとってさまざまな環境に合わせてアプリやシステムを構築するのは、労力とコストが非常にかかる要素です。
Javaは「Write once, run anywhere」という理念に基づいており、同じコードで様々な環境での動作が実現可能で、JavaコンパイラとJava仮想マシン上で実行し自動的に環境に対応できるため、開発負荷が軽減できます。
そのためJavaは、大規模なクライアントサーバシステムのようなシステムだけでなく、デスクトップアプリやWebアプリ、電気製品などの組み込みシステムなど、身近なところに多種多様な環境で使われるようになりました。
日本のメガバンクの社内システム、世界一売れたゲームであるMinecraftやSNSの中で非常に人気があるTwitterにもJavaが用いられています。
Javaでの副業案件別の必要スキルと相場
大規模なシステムにも使用されるJavaですが、副業としてできるような案件である、ツール開発、アプリ開発、システム開発、講師の4つについて解説します。
ツール開発
Javaで簡単なツールの開発が案件として募集していることがありますが、PHPやPythonなどと比べると、Javaでの実行環境の構築に多少手間がかかることから簡単なツールには採用されにくいのが現状です。
そのため、案件数はそれほど多くはありません。
Javaでのツール開発に必要なスキル
ツールの内容にもよりますが主に必要なスキルは以下の通りです。
- 文法の知識
- フレームワークの知識
- オブジェクト指向の習得
- 開発環境や実行環境の構築
ツール開発の副業案件はそれほど多くはありませんが、必要なJavaのスキルはどれも基本的なものです。Javaで副業をしていくならこれらのスキルは学習しておきましょう。
ツール開発での相場
案件単位の場合、1週間から1か月程度の工数の案件で5万~20万ぐらいが多いようです。
アプリ開発(フロントエンド)
まず、Javaでの副業案件として人気があるのは、フロントエンドとしてのアプリ開発です。
アプリの種類は複数ありますが、Javaで開発できるものはAndroidアプリ、webアプリ、PCアプリといったものです。
アプリの需要は年々高まっており、副業案件数も非常に多いです。
しかし、多機能なアプリにしようとした場合はJavaだけではなく他の言語を用いる必要もあることを覚えておきましょう。
Javaでのアプリ開発に必要なスキル
必要なスキルはツール開発に必要なスキルに加えて以下の通りです。
- インフラ構築またはインフラ導入の知識
- ユーザーインターフェースとユーザーエクスペリエンスの設計と実施
- データベースの知識
- セキュリティ構築
- 必要なプログラミング言語の習得
- 場合によってハードウェアの知識
Javaでのアプリ開発はサーバーとの連携が必要なので、サーバーに対するスキルが必要になります。また、案件によってはアプリの使いやすさ(ユーザーインターフェースとユーザーエクスペリエンス)まで実施する必要があります。
アプリ開発での相場
案件単位というよりも、チームで構築するアプリの一部を開発する案件が中心です。
そのため、月単位の契約で、週2で月収10万円~50万円程度が多いようです。
システム開発(主にバックエンド)
バックエンドでのシステム開発はJavaの得意な分野であり、副業の案件としても、最も多い分野と言えます。
Webサーバーやデータベースとの連携などの開発が主になり、プログラム自体の複雑さ、連携すべきシステムの多さから難易度は高いです。
また、副業であればシステム全体の開発よりも部分的な機能実装やバグフィックス等での募集が多いです。
Javaでのシステム開発に必要なスキル
必要なスキルはツール開発で必要なスキルに加えて以下の通りです。
- インフラ構築またはインフラ導入の知識
- 高度なセキュリティ構築
- 必要なプログラミング言語の習得
- 他システムとの連携の知識
- データベースシステムに関する知識
- 拡張性の高いコード制作
- テスト手法等の知識
システム開発では特に、サーバ周りのシステム、データベースに関するスキルが必要になります。
規模が大きい場合は、SpringやPlayやJakarta EEといったフレームワークを利用したり、Webサーバ等の場合、JSPやTomcatなどの知識も非常に重要になるでしょう。
システム開発での相場
アプリ開発と同様にチームで構築するシステムの一部を常駐して開発する案件が中心です。
スキルによって大きく金額は変わりますが、月単位の契約の場合、週2で月収20万円~70万円程度、週2で月収20万円~70万円、場合によって100万オーバーの可能性があります。
難易度は高いですが、企業の根幹に関わるため報酬は比較的高いと言えます。
講師・講師補助
Javaを問題なく使えるのであれば講師・講師補助として副業を始めることもできます。
Javaの講師・講師補助に必要なスキル
必要なスキルは以下の通りです。
- Java全般(フレームワーク、サーバー含む)に対する知識
- コミュニケーション能力
- 思考の言語化能力
募集先としては専門学校、プログラミングスクールが主になります。
Javaの講師・講師補助の時給相場
アプリ開発やシステム開発と違い、月額・単価制ではなく時給制であることが多いです。
時給として2000~5000円が目安です。勤務期間の長さやスキルによって時給が見直されることが多いです。
Javaでの副業が有利な人と独学のポイント
Javaは、PythonやPHP、JavaScriptなどと比べると実務で活用できるようになるためにはすこし学習に時間がかかる言語と言えるため、基本的にJavaでの業務経験がある人に有利です。
しかし、未経験だが自分自身でJavaを使ったアプリや組み込み機器など作りたい、JAVAエンジニアを本業にしたいというような方向けに独学のポイントを紹介します。
書籍での学習は複数の書籍を並行して進める
Javaに関する書籍は多く出版されていますが、読者のスキルによって、最適な書籍は大きく変わってきます。
そのためには、自分に合った書籍を用いて独学できるかがポイントといえるでしょう。
経験が浅いうちは、Java全体の説明が中心の書籍と、簡単なアプリや実行プログラムを作成していく実践的な書籍も並行して学習するのがおすすめです。
実践的な書籍は、JavaといってもWeb上のシステムでの開発とスマホなどでの開発では、必要な知識や開発環境も異なりますので、自分がやりたい分野や将来就きたい業種に沿った書籍を見つけるようにしましょう。
また、書籍を選ぶ際には、最新の開発環境やJavaのバージョンに対応しているか必ず確認するようにしましょう。
インターネットで調べる場合は海外サイトも活用しよう
インターネットでわからないことなど調べる際、日本語のサイトばかりを探しがちです。
しかし、公式ドキュメントをはじめ、システムやプログラムの情報は日本語化されていないものも多く、海外のサイトや、海外のエンジニアの掲示板等のほうが何倍も情報があるため、バグなどの早期解決につながることにもなります。
英語が得意であれば有利ですが、英語が苦手な場合でも英訳サービスなどを利用することである程度、理解することができるはずです。
また、ネット上の情報は偏りがあったり、断片的な情報の可能性も高いため、実際にコードが動くか検証したり、いくつかのサイトを確認するようにしましょう。
プログラミングスクールはJavaに強いかどうかと口コミを確認する
プログラミングスクールを利用することは、他の独学の方法よりもコストがかかる分、学習効率が良いといえます。
しかし、中には講師やスクール自体がJavaがあまり得意ではなかったり、座学のみでの学習で指導していたり、と実務に直結できるようなスキルを身に着けられなかったというケースもあります。
体験授業が受ける、口コミをしっかりと確認する、講師がJavaといった事前リサーチをしっかりするようにしましょう。
Javaの副業で稼ぐポイント
Javaでのシステム開発案件は、人材派遣や人材エージェントなどを行っている企業の副業・フリーランス向けのサービス等を利用すると、高単価な案件を見つけやすくなりますが、その分ハードルも高く、高度な実務経験や長期間の契約になるケースもあります。
そのため、経験が少ない段階でのJava案件獲得で最もおすすめの方法は、クラウドワークスやランサーズなどを利用することです。
単価は安いですが比較的短期間で終わる案件が多く、実務経験を積むには最適です。
ここではクラウドソーシングで契約に結び付くポイントをご紹介します。
ポートフォリオになるツールやサイト、アプリを用意する
クラウドソーシングで受注を始める前にJavaを使ったアプリやツールなどを開発しておきましょう。
その成果物をポートフォリオとして出すことで、契約率が格段に変わってきます。
ポートフォリオは、文章で列記するのではなく、実際に動くアプリや、動画での実行動作をyoutubeにUPするなど、目で見てわかるような物がおすすめです。
さらに、新しく得た知識を用いてどんどん更新していきましょう。
そうすることで自分が今持っているスキルを確認してもらうことができ、冒頭で説明した人材エージェント経由の高単価な案件の受注へと繋がりやすくなります。
Java関係の資格の取得
契約率を上げるための方法の1つに資格の取得があります。
応募時に持っている資格を提示すると自分のスキルを提示することができ、高単価な案件の受注へと繋がりやすくなります。
Java関係の資格だと、
- Oracle認定Javaプログラマ(ブロンズBronze・シルバーSilver・ゴールドGoldの3段階)
- Javaプログラミング能力認定試験
- Android技術者認定試験
といったものがあります。
特にJava開発元であるOracle認定Javaプログラマのシルバー、ゴールドは世界共通規格の資格で、スキルアップにも直接つながるため、Javaエンジニアを目指すのであればぜひ取得を目指しましょう。
まとめ
Javaでの副業は高単価な受注が見込めるものですが、最初の学習時間はかなり長いものになりますが、
需要は非常に多く、ある意味安定的に仕事を獲得できる言語といえます。
プログラミング言語は、複数の別の言語を学んでも、プログラム自体の考え方やアルゴリズム、コーディングのノウハウは無駄にはなりません。
比較的学習コストが低い言語に取り組み、案件を受注しながら、Javaについては資格取得をしながら高単価案件を獲得するといったキャリアパスも可能です。
難易度は高いですが、ぜひ取り組んでみましょう!