この記事の要点
- 句読点の使い方次第で文章の読みやすさが変わる
- 句読点をうまく活用すると、テンポの良い文章が書ける
- 声に出して読んだり、他の人に読んでもらったりすることで読点の使い方がうまくなる
句読点は、日本語を使用する方にとって大変身近な存在でしょう。
しかし、句読点には意外と知られていない使用上のルールが存在します。
「句読点をうまく使いたい」、「読みやすい文章を書きたい」と悩む方に向けて、意外と知らない句読点のルールやうまく活用する方法をご紹介します。
この記事を読めば、あなたも句読点の正しい使い方を理解でき、読みやすい文章を書けるようになるでしょう。
句読点とは
句読点(くとうてん)とは、句点「。」と読点「、」のことを指します。
句点は、文字の文末に用いられます。読点は、文の区切りや意味が変わる際に用いられます。
句点をうまく使えていなかったり、読点が全く使用されていなかったりする文章はとても読みにくいです。
そのため、文章を読んでくれているユーザーが離脱してしまう可能性があります。
句読点のルールをうまく活用して文章を書くことで、読みやすくテンポの良い文章を書けるようになるでしょう。
知っておくべき句点のルール4つ
通常、句点は文章の文末に使用すればいいため、使用方法を間違うケースは少ないです。
しかし、句点には基本のルールから意外と知らないルールまで存在します。
ここでは、句点に関する4つのルールをご紹介します。
文章の終わりに句点をつける
句点は、文章の終わりに用いられます。
正しい例 | 今日は天気が良いです。 |
---|---|
NG例 | 今日は天気が良いです |
カッコ内の文末やカッコ外の文中には句点を使用しない
カギカッコ「」や丸カッコ()を使用する際、カッコの中の文末やカッコの直後の文中には句点は使用しません。
正しい例 | 彼は「今日は天気が良いです」と言った。 |
---|---|
NG例 | 彼は「今日は天気が良いです。」と言った。 彼は「今日は天気が良いです」。と言った。 |
文末に記号がある場合は句点を使用しない
文末に疑問符「?」や感嘆符「!」などの記号が使用されている場合、文末に句点は使用しません。
疑問符や感嘆符の後に文章が続く場合は、後ろに全角スペースを入れましょう。
正しい例 | あなたは元気ですか? はい、元気です! |
---|---|
NG例 | あなたは元気ですか?。 はい、元気です!。 |
見出し・タイトル・箇条書きの場合は句点を使用しない
見出しやタイトル、箇条書きの文末に句点は使用しません。
正しい例 | 朝のスケジュール ・起床 ・着替え ・朝ごはん |
---|---|
NG例 | 朝のスケジュール。 ・起床。 ・着替え。 ・朝ごはん。 |
句点の例外ルール
通常、カギカッコがある場合、その内外に句点を使用しないとご説明しました。
しかし、例外があります。
段落末が会話文の場合は句点を使用する
段落末が会話文の場合、句点を使用します。「~と言いました」などの述語が続くと考えられるためです。
正しい例 | 〜「今日は天気が良いです」。 |
---|---|
NG例 | 〜「今日は天気が良いです」 |
段落末が会話文で終わりその後ろに丸カッコがくる場合は句点を使用する
段落末が会話文で終わり、その後ろに丸カッコが用いられている場合、句点を使用します。
正しい例 | 〜「今日は天気が良いです」(発言者:山田 太郎)。 |
---|---|
NG例 | 〜「今日は天気が良いです」(発言者:山田 太郎) |
丸カッコの内容が注釈の性格を持つ場合は外に句点を使用する
丸カッコがある場合、その内容が注釈の意味合いを持っていれば、直後に句点を使用します。
正しい例 | 集合場所をあらかじめ確認しておくこと(時間厳守)。 |
---|---|
NG例 | 集合場所をあらかじめ確認しておくこと(時間厳守) |
知っておくべき読点のルール4つ
読点は、使いすぎてしまったり使用方法を間違えたりすると、どんなに良い内容であっても、ユーザーに読みにくいという印象を与えてしまいす。
そのため、最後まで読んでもらえない場合もあります。
読点の誤用を防ぐために、知っておくべき読点のルールをご紹介します。
主語が長い場合は後ろに読点をつける
主語が長い場合、主語の後ろに読点を使用します。
ただし、主語が短い場合には無理に使用する必要はありません。
また、読点をつけすぎると文章がおかしくなってしまう可能性があるので注意しましょう。
正しい例 | 山田くん、今日は天気が良いので外に遊びに行きませんか。 |
---|---|
NG例 | 山田くん、今日は、天気が良いので、外に遊びに行きませんか。 |
漢字・平仮名の区切りや意味の切れ目に読点をつける
漢字や平仮名が連続して使用されている場合、漢字や平仮名の区切りや意味の切れ目に読点を使用します。
漢字や平仮名が連続して使用されている場合、読点の位置を間違ってしまうと文章の意味が変わってしまう可能性があるので注意しましょう。
正しい例 | ここで、はきものを脱ぎます。 |
---|---|
NG例 | ここではきものを脱ぎます。 |
接続詞の後には読点をつける
「そして」「しかし」などの接続詞の後ろには読点を使用します。
正しい例 | そして、誰もいなくなった。 しかし、彼は泣かなかった。 |
---|---|
NG例 | そして誰もいなくなった。 しかし彼は泣かなかった。 |
固有名詞が並んでいる時は区切りに読点をつける
固有名詞が連続して使用されている場合、固有名詞の区切りに読点を使用します。
正しい例 | 私には、姉、兄、妹、弟がいます。 |
---|---|
NG例 | 私には、姉兄妹弟がいます。 |
読点をうまく使うためのポイント
読点を使用する際のルールを説明させていただきましたが、もっと読点をうまく使うためにはどうしたらいいのかと、悩む人もいるのではないでしょうか。
読点の使用のルールを踏まえた上で、さらに読点をうまく使うためのポイントをご紹介します。
声に出して読んでみる
読点をどこにつければいいのかわからない人や、使い方が間違っていないか確認したい際には、文章を声に出して読んでみることをオススメします。
声に出して読んでみて、息継ぎがしやすい場所や、テンポの良い場所に読点がつけれられていれば大丈夫です。
逆に、息継ぎする場所が全くない場合には読点を増やしたり、息継ぎしにくい場所に読点がつけられている場合には、修正を行いましょう。
読点が多くなってしまう場合は一文を短くする・文章を入れ替える
読点をつけることを意識しすぎて、一文の中に読点を使用しすぎてしまうということがあるのではないでしょうか。
読点をつけすぎてしまうのは、一文が長い場合に多いでしょう。
そもそも、一文が長すぎると読みづらい文章となってしまいます。
一文が長い場合は、長さを短くしたり、2文に分けたりすることで読点が多くなりすぎてしまう事態を避けられます。
また、文章を入れ替えることで、読点を少なくする方法もあります。
前後の文章を入れ替えれば、読点を入れなくてもテンポの良い文章になる場合があります。
読点がうまく使えなくて悩んだ際には、前後の文章を入れ替えてみることでさらに良い文章に変わる場合があるので、覚えておきましょう。
他の人に読んでもらう
声に出して読んでみても、自分の息継ぎのタイミングで読点をつけるのは適切なのかと不安になる場合もあるでしょう。
また、気づかないうちに誤った読点の使い方をしている可能性もあります。
これらを解決するためには、他の人にも文章を読んでもらうのがオススメです。
自分では気づかなかった点や、間違いに気づいてくれてアドバイスしてもらえる可能性があります。
まとめ
意外と知らない句読点のルールを、NG例を交えながらご紹介しました。
句点は、基本的に文章の文末に使用するのは誰でも知っていることかと思います。
しかし、カッコが使用されている場合の句点の正しいルールを、知らなかった人は多いのではないでしょうか。
また、読点の使い方を誤ってしまうと不自然な日本語になってしまったり、文章の意味が変わってしまう場合もあります。
逆に、読点を全く使用しなかった場合には、ユーザーに読みにくいという印象を与えてしまい、どんなに質の良い内容であっても、ユーザーが途中で離脱してしまう可能性もあります。
句読点を正しいルールで使用することで、読みやすいテンポの良い文章に仕上げることができます。
句読点のルールを知ってうまく使いこなしましょう。