この記事の要点
- AWSを活用したアプリやシステム開発は増えていて、それに伴い副業案件も週2~ある
- AWS認定試験を取得できれば一定水準以上のエンジニアであることの証明になる
- スキルや経験があればフリーランスエンジニアとして独立もできる
AWS認定とは、Amazonが提供しているクラウドプラットフォーム「Amazon Web Services」の技術や知識の保有を証明できる資格です。
AWS認定を取得すれば、重要なインフラであるAWSの知識があり、一定水準以上のエンジニアであることの証明になります。
AWSエンジニアとしての就職・転職だけでなく、AWS関係は副業案件も多いので取得することにメリットがあります。
この記事では、AWS認定試験の勉強方法や資格取得後の副業の見つけ方を解説していきます。
AWSの知識が必要なインフラエンジニアの副業については、こちらで詳しく解説しています。
目次
AWS認定とは?
AWSは、Amazonが提供する100以上のサービスからなるクラウドサービスです。
Webサービスやアプリのインフラとして、日々さまざまな機能・サービスが追加されています。
そのためAWS認定の資格取得を通して、
- AWSのアプリの運用・企画
- AWSを活用したアプリ開発
- AWSシステムの運用
といった業務に関わる知識を体系的に学ぶことができます。
もちろん認定資格を取得しなくてもこれらの業務は行えますが、資格を取得すれば社内やクライアントにも知識があると示せます。
運営団体名 | アマゾンジャパン合同会社 |
---|---|
公式URL | https://aws.amazon.com/jp/certification/ |
住所 | 〒153-0064 東京都目黒区下目黒1-8-1 ARCO TOWER |
TEL | 0120-899-543 |
AWS認定の種類
AWS認定試験は4つのレベルで分類され、全部で12種類あります。
レベル | 資格名称 |
---|---|
ベーシック | クラウドプラクティショナー |
クラウドプラクティショナー |
|
プロフェッショナル |
|
専門知識 |
|
AWSエンジニアの副業を受注するのであれば、最低限度「ソリューションアーキテクトアソシエイト」レベルの知識を獲得しておくのが良いでしょう。
AWS認定を活かせる副業の種類・報酬相場
AWSを使ったアプリ開発やシステム開発が増えてきた影響で、AWS認定試験を活かせる副業も増えつつあります。
受注する副業の種類やボリュームによって単価も異なるので、自分のスキルや稼働量・ライフスタイルに合った仕事を選びましょう。
AWSのシステム設計・構築
AWSを用いたシステムの設計や構築は、副業というよりフリーランスレベルの稼働量を求められる案件が多いです。
案件の難易度や稼働日数にもよりますが、週4日程度で月収数十万円の案件もあります。
副業や本業でスキルを身につけて、独立を視野に入れている方におすすめです。
AWSでのアプリ開発
AWSを活用したアプリ開発の案件も増えています。
アプリの種類もさまざまなものがあるので、自分にあったスキルの副業を選びやすいのが魅力です。
ただし、システム開発と同様にアプリ開発も副業というよりほぼフルタイムの案件が多く、その分報酬も月収数十万円と高めです。
- 自分が扱えるプログラム言語
- 自分が身につけているスキル
- 稼働量が自分に合っている
上記の条件を満たす案件があれば、応募を検討してみると良いでしょう。
AWSのセキュリティ対策
AWSで開発されたシステムやアプリのセキュリティ対策の案件は、稼働量も少なめなので副業にぴったりです。
スキルによっては週2日稼働で月収30万円などの募集もあるので、経験やスキルに自信のある方向きの副業です。
プログラミング学習サービスの講師
多くの稼働時間を確保できないのであれば、プログラミング学習サービスの講師として副業をするのもおすすめです。
講師であれば週2日・10時間程度の稼働から求人を見つけられています。
報酬は月10万円程度のものが多いです。
AWSエンジニアが副業を探す方法
AWSエンジニアに必要な知識を習得した方に向けて、副業を探す方法をご紹介します。
AWSに関する副業は数が増えつつあるので、副業を探せるプラットフォームを利用するのがおすすめです。
副業・フリーランス向けのエージェントに登録する
エンジニアの副業案件やフリーランス案件を紹介してくれるエージェントに登録すると、十分なスキルがあり経験豊富な方であれば仕事を紹介してもらえる可能性も上がります。
フリーランス向けのエージェントはいくつかありますが、副業案件を探すのであれば以下の特徴があるサービスを利用してみましょう。
- 週2~3日の仕事が多く用意されている
- リモート可能な案件が多い
- スキルが未熟な方や経験が少ない方向けの仕事もある
例えば、【ITプロパートナーズ】では週2日からの案件を紹介していますので、副業向けの案件も探すことができるでしょう。
副業向けのサービスとしてクラウドワークスが運営している【クラウドリンクス】でも案件を探すことができます。
登録者数業界No.1 クラウドリンクス
フリーランス向けのおすすめエージェントはこちらの記事で紹介しています。
フリーランスのエンジニアとして高収入を目指せるおすすめのエージェントはどこ?
クラウドソーシングを活用する
クラウドソーシングでもAWSエンジニアに関する副業案件を見つけることができます。
エージェントサービスよりも、単発案件や初心者向けの案件も用意されているのが魅力です。
その一方で副業の単価自体は低いものも多いので、本格的に稼ぐのであればクラウドソーシング以外の方法で仕事を受注していく必要があります。
友人や知人から仕事を紹介してもらう
友人や知人に「AWS認定を取得した」「AWSでの開発ができる」と伝えておけば、AWSを用いたアプリ・システムの開発・運用を依頼したい人を紹介してもらえるかもしれません。
また近年ではSNSで仕事を探すのも選択肢のひとつです。
エンジニアとして副業を受注したいのであれば、Twitterなどで専用アカウントを作成し学んだ内容や自分が開発したサービスについて発信してみるのも良いでしょう。
AWS認定試験の勉強方法・必要な勉強時間
AWS認定の「ソリューションアーキテクトアソシエイト」に合格するまでの必要勉強時間の目安は、50~100時間程度です。
実務経験者やエンジニア職の方は、30時間程度の勉強で合格できる可能性もあります。
例えば、毎日3時間の勉強時間を確保できるのであれば、約2〜3週間で合格を目指せます。
ソリューションアーキテクトアソシエイトの合格を目指すのであれば、参考書やオンライン教材を使用して勉強するのが効率的です。
またAWSの公式HPでは無料で模擬テストを受講できます。
試験前には模擬テストを受験して、試験の雰囲気に慣れておくことも大切です。
AWS認定試験の受験概要
ここからは、試験の内容についてみていきましょう。
試験日程と受験場所・申し込み期間
試験は全国各地で随時開催されています。
AWSアカウント取得後に試験場所と日程を選択し、申し込むことができます。
申込み期間は、試験会場ごとに異なります。
受験料・受験資格
受験料と受験資格についてみていきます。
受験料
受験するAWS認定試験のレベルと科目によって受験料は異なります。
レベル | 科目名 | 受験料 |
---|---|---|
ベーシック | クラウドプラクティショナー | 11,000円 |
アソシエイト | ソリューションアーキテクトアソシエイト | 16,500円 |
デベロッパー | ||
SysOpsアドミニストレーター | ||
プロフェッショナル | ソリューションアーキテクトプロフェッショナル | 33,000円 |
DevOpsエンジニア | ||
専門知識 | 高度なネットワーキング | 33,000円 |
データアナリティクス | ||
データベース | ||
機械学習 | ||
セキュリティ | ||
SAP on AWS |
受験資格
13歳から17歳は、親または法定後見人の同意の下、受験できます。
18歳以上には必要な資格はありません。
試験時間と出題方式
コンピューターを使用したCTB方式で、単一もしくは複数選択式で出題されます。
試験時間
AWS認定の試験時間は90分〜180分です。
各科目別に異なりますので、こちらをご覧ください。
レベル | 科目名 | 試験時間 |
---|---|---|
初級 | クラウドプラクティショナー | 90分 |
中級 | ソリューションアーキテクトアソシエイト | 130分 |
デベロッパー | ||
SysOpsアドミニストレーター | ||
上級 | ソリューションアーキテクトプロフェッショナル | 180分 |
DevOpsエンジニア | ||
専門 | 170分 | |
データベース | 180分 | |
高度なネットワーキング | 170分 | |
データアナリティクス | 180分 | |
SAP on AWS | 170分 |
出題範囲
出題範囲は試験科目やレベルによって異なります。
たとえば、ASW認定試験のクラウドプラクティショナーの出題範囲は次の通りです。
- 第1分野:クラウドのコンセプト
- 第2分野:セキュリティとコンプライアンス
- 第3分野:テクノロジー
- 第4分野:請求と料金設定
詳しくは、AWS公式サイトの試験概要を参考にしましょう。
合格基準・合格率
合格基準や合格率について見ていきましょう。
合格基準
AWS認定試験の合格基準は次の通りです。
レベル | 科目名 | 合格基準 |
---|---|---|
初級 | クラウドプラクティショナー | 700点以上/1000点 |
中級 | ソリューションアーキテクトアソシエイト | 720点以上/1000点 |
デベロッパー | ||
SysOpsアドミニストレーター | ||
上級 | ソリューションアーキテクトプロフェッショナル | 750点以上/1000点 |
DevOpsエンジニア | ||
専門 | セキュリティ | 750点以上/1000点 |
データベース | AWSプロフェッショナルにより設定された最低基準に達しているかどうか | |
高度なネットワーキング | ||
データアナリティクス | 750点以上/1000点 | |
SAP on AWS |
合格率
ソリューションアーキテクトアソシエイトの合格率は50%となっています。
まとめ
AWS認定を取得すれば、AWSに関する知識やスキルがあると証明できます。
副業案件に応募するときのアピール材料として活用可能です。
その一方で、アプリ開発やシステム開発などのエンジニア職の副業は、資格や知識だけでなく実務経験も重視されます。
そのため全くの未経験者がAWS認定資格を取得したとしても、すぐに自分の希望に合う副業を受注できるとは限りません。
もし自分の条件に合う副業をなかなか受注できない場合には、単価を下げてみるなど条件を緩くして実務経験を積むことから始めてみるのも良さそうです。