この記事の要点
- UI/UXデザイナーはWebデザイナーよりも専門分野に特化した職業で
- デザインだけでなくレイアウト設計、ユーザーテストなども業務範囲
- 平均年収はWebデザイナーの平均年収よりも高くなる傾向
- Sketch、AdobeXD、InVisionといったモックアップ作成ツールの習得がおすすめ
UI/UXデザイナーという言葉をみなさんは聞いたことがあるでしょうか。専門性の高いこの職業は、副業でも高単価な案件が見込める職業です。
本記事では、WebデザイナーからのUI/UXデザイナーへのスキルアップの方法、実際の副業案件と相場単価について解説しています。
UIやUXについてより理解を深めたい方、UI/UXデザイナーとして稼ぐことに興味がある方はぜひ確認してみてください。
目次
UI/UXデザイナーとは?
Webデザイナーとよく混同されるUI/UXデザイナーですが、どのような部分が異なるのか見ていきましょう。
まず、UIはユーザーインターフェース(User Interface)の略称で、サイト上のボタンや入力フォーム、機能的な区分を中心としたデザインの要素のこと。
Webページ上の要素の配置やデザインを行っていく職種がUIデザイナーで、Webサイト利用者にとって分かりやすく、使いやすいWebページにすることが目的です。
一方で、UXはユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略称であり、Webページの利用者の体験に介入するような部分のデザインや構造を指します。
Webページ利用者がどのように利用し、どのような流れで楽しい・便利と感じるかをデザインする職種がUXデザイナーです。
例えば、同じ動画共有アプリなどでも、見る・編集する・共有すること自体が楽しめるアプリもあれば、動画が探しにくい・動画を共有する機能がわかりにくいアプリもあります。
この場合、前者の見る・編集する・共有すること自体が楽しめるアプリがUXの優れたサービスということになります。
そういったユーザー体験を高めるようなデザインやUIを作るのがUXデザインになります。
WebデザイナーもWebデザイン全般に関わる職種ではありますが、UI/UXデザイナーはWebデザイナーよりもユーザー側、マーケティング視点にシフトした職種と言えます。
Webデザイナーと比較したUI/UXデザイナーの平均年収・平均時給
UI/UXデザイナーの平均年収などの給与面はどうなっているのでしょうか。Webデザイナーとの差を見ながら確認してみましょう。
Webデザイナーの平均年収・平均時給
Webデザイナー平均年収は正社員で449万円、派遣社員で時給1800円、アルバイト・パートで時給1013円となっています。
日本全体の平均年収は433万円で、派遣社員の平均時給は1590円、アルバイト・パートの平均時給は1199円ですので、日本全体の平均年収と比べるとどの形態でも平均年収が高い職種です。
UIデザイナーの平均年収・平均時給
求人ボックス給料ナビによるとUIデザイナーの平均年収は正社員で584万円です。また、派遣社員で時給1995円、アルバイト・パートで時給1303円となっています。
日本全体の平均年収、平均時給はもちろん、Webデザイナーと比べても比較的高収入な職種です。
UXデザイナーの平均年収・平均時給
同じく求人ボックス給料ナビよりUXデザイナーの平均年収を調べてみると正社員で599万円、派遣社員で時給2000円となっています。
UXデザイナーのアルバイトやパートの求人は、ユーザー目線・マーケティング視点の業務が多いためか、リサーチ時点では見つかりませんでした。
UIデザイナーと同様に日本全体、Webデザイナーの平均年収、平均時給と比べても比較的高収入な職種です。
UI/UX/Webデザイナーの平均年収・平均時給まとめ
ここまで解説したUI/UX/Webデザイナーの平均年収・平均時給と日本全体の平均年収・平均時給を表にまとめています。再度それぞれの違いについて再確認してみましょう。
正社員[平均年収] | 派遣社員[平均時給] | アルバイト・パート[平均時給] | |
---|---|---|---|
UIデザイナー | 584万円 | 1995円 | 1303円 |
UXデザイナー | 599万円 | 2000円 | ― |
Webデザイナー | 449万円 | 1800円 | 1013円 |
日本全体 | 433万円 | 1590円 | 1199円 |
UI/UXデザイナーのスキルアップのコツ
UI/UXデザイナーは高収入が見込める職種ですが、どのような流れでスキルアップをしていけるのかのコツについて解説します。
UI/UXデザイナーの前にWebデザイナーとして経験を積もう
UI/UXデザイナーになるためには、デザインに関する基本的なことを網羅した上で、ビジュアルデザインのスキル、Webページの構造を作成するスキルを学習し、Webデザイナーとして実績と経験をつみましょう。
その上で、アクセス数やコンバージョン、AUやARPPUといった指標の達成が求められる案件での経験を積むことが、UI/UXデザイナーとしての第一歩になります。
UI/UXデザイナーにおすすめの資格と勉強方法
実務経験が重要なUI/UXデザイナーですが、並行して学習によるスキルアップも重要です。
資格の取得
UI/UXデザイナーは資格が必須ではありませんが、スキルアップに役立つ資格はいくつかあります。その代表的なものを以下に示しますので、資格取得が可能な方は確認してみてください。
- Webクリエイター能力認定試験
- ウェブデザイン技能検定
- Adobe認定エキスパート
- 人間中心設計(HCD)専門家資格認定制度
SNSなどを用いて活躍しているUI/UXデザイナーについて知る
UI/UXデザイナーで活躍するためには実際に活躍している人がどのようなスキルを持っているのか、どのように仕事しているのかを知ることもスキルアップの近道です。
UI/UXデザイナーの業務のイメージができる有益な動画などもyoutubeに多くありますので参考にしましょう。
最先端のマーケティング戦略を学び続ける
UI/UXデザイナーはWebデザインのスキルだけではなく、利用者がどう思うか、どのような形態を好むかなどのマーケティング要素も入ってきます。
そのためにも、UI/UXデザイナーとして活躍するためにも最先端のWebマーケティング戦略は学び続ける必要があります。
UI/UXデザイナーの副業案件の内容と必要スキル
ここまでUI/UXデザイナーについて解説しましたが、実際の副業案件にはどのようなものがあるのか、案件の概要と相場、必要なスキルを確認してみましょう。
Webサイトのデザイン
UI/UXデザイナーであっても当然Webデザイナーの案件を受注することが可能です。
Webサイトのデザイン案件は数が多いので、UI/UXデザイナーのスキルで差別化できそうなデザイン案件を探してみましょう。
業務内容と必要なスキル
Webデザイナーと同様にphotoshopやIllustratorのようなツールのスキルからHTML、CSSでのコーディングスキルが必要です。
副業では、デザインのみというのは少ないため、Wordpressやサーバ周りの知識もある程度ある方が条件の良い案件を受けることができます。
相場単価
相場単価は、案件単位であれば5万円~20万円ぐらい、時給2,000~3,000円ほどが相場となっています。
スマホアプリのUI/UXデザイン
スマホアプリは年齢を問わず必要不可欠なものになってきており、需要が高まり続けている分野です。そのため募集も比較的多くなっています。
業務内容と必要なスキル
Webデザインと同様に見た目のデザインと使いやすいような構成を構築することが主な業務ですが、特にアプリでは小さな画面にどのようなUI要素を入れるか、どのような遷移や動きをさせるかが重要になります。
そのため、デザインもWebサイトのデザインの際に作成するワイヤーフレームやデザインカンプではなく、遷移やアニメーションが分かるモックアップでレビューを行うことが多くあります。
Webデザインに必要なスキルに加えて、SketchやAdobe XD、InVisionなど、モックアップに便利なツールが採用されていることも多いのでチェックしておきましょう。
相場単価
相場単価は時給3,000~5,000円ほどになっています。
UI/UXデザイナーの副業案件が探す際のおすすめサイト
本記事ではUI/UXデザイナーの副業案件が多いおすすめの求人サイトを2つほどご紹介します。それぞれにメリットがありますので、自分に合ったもので副業を探してみましょう。
クラウドワークス
クラウドワークスは、クラウドソーシングサービスの中でも非常に利用数が多く、必然的に案件数も多くなっています。
初心者向けの案件から非常に高単価な案件までかなり幅が広いため、副業初心者におすすめの探し方です。
実際のクラウドワークスの案件の中で、下記のような案件であればUI/UXデザイナーの強みが発揮できます。
自社サービス〇〇のUIデザイナーマネジメント業務
内容:プロダクト戦略・企画の立案・策定・遂行、仕様や構造設計、クオリティ管理・リリース判断、リリース後のPDCA
単価:時間単価4,000円~
Offers「オファーズ」
エンジニア・デザイナー専門の副業求人サイトのOffersはUI/UXデザイナーのスキルをしっかりと身に着け、自信が出てきた方におすすめです。
案件はソフトや職種、ITやWebのキーワードなどでタグ付けされているため、自分のスキルにマッチした案件が探しやすいサイトです。
難易度は高いものが多いですが、報酬が高いため実力があるのであればこちらを利用していきましょう。
まとめ
Webデザイナーの上位職とも言えるUI/UXデザイナーはしっかりとした学習と経験を通してスキルを身に付ければ副業として稼ぐことが可能です。
本記事で解説したUI/UXデザイナーの意味とWebデザイナーとの違いを理解し、UI/UXデザイナーとしてスキルアップすれば、本業、副業関わらず幅広い分野で活躍でき、収入UPも期待できる職種です。
実務経験が非常に有利な職種でもあるのでUI/UXデザイナーとして成長できるような案件があれば積極的に取り組んでいきましょう。