この記事の要点
- Zoomのトラブルを防ぐためにはアプリを最新版にするなど事前の確認が大切
- 聴こえない・映らない場合はZoomの設定やデバイスの設定を確認する
- 入室や画面共有のトラブルなどでは、主催者側の設定に問題がある場合もある
リモートワークの増加により急速に普及してきたweb会議ツール・Zoom。
今や定番のツールとなったZoomですが、慣れていないと使い方がわからず、音声や映像が届かないなどのトラブルが起きることもあります。
ここでは、Zoomで起きるトラブルについてまとめ、対処法についても解説します。
目次
ZOOMでのトラブルを防ぐ基本的な利用環境の確認
Zoomのトラブルは細かい設定の問題で起きることもありますが、もっと根本的に、利用環境が原因となるケースもあります。まずはZoomの基本的な利用環境を、問題が起きにくいものにしておくことが大切です。
最新バージョンのZoomアプリを導入する
Zoomのアプリのバージョンが古いとトラブルが発生してしまう可能性があります。
ミーティングに使用する端末にすでにZoomをインストール済みの場合は、アップデートを行いましょう。
まだインストールしていない場合は、Zoomのサイトからデスクトップクライアントのインストーラーをダウンロードして起動することで最新版が使用可能です。
PCではなくスマートフォンを使用する場合は、AndroidならGoogle Play、iPhoneならApp Storeからモバイルアプリをダウンロード・インストールします。
公式:https://explore.zoom.us/ja/products/meetings/
ブラウザのバージョンを確認する
アプリを使う方法以外に、ブラウザを使ってZoomに参加することも可能です。
この方法で参加する場合は、サポートされていないブラウザや、古いバージョンのブラウザを使用すると、マイクやカメラが正しく動作しない可能性があります。
Zoomにサポートされているブラウザの種類やバージョンを確認しましょう。
Zoomの利用では、下記のブラウザとバージョンが前提とされています。
- Chromium Edge 80 以降
- Google Chrome 53.0.2785 以降
- Safari 10.0.602.1.50 以降
- Firefox 76 以降
- Internet Explorer 10 以上
インターネット接続の環境を確認する
Zoomでweb会議に参加するためには、端末がインターネットに接続されていることが必要です。
事前にwebブラウザでサイトを閲覧するなどして、端末がオンラインになっていることを確認しておきましょう。
インターネットの接続状況が悪いときなど、通信速度が低い場合には、Zoomでの表示や音声に問題が生じる場合があります。
Zoomのサイトでは、推奨される通信速度の条件が「帯域幅の要件」として公開されているので、確認しておくとよいでしょう。
Wifiを使う場合、障害物があって電波状況が悪くなることがあります。
この問題への対処法は、Wifiルーターの設置場所なども見直すことや、有線接続を利用することなどです。
ZOOM参加時に起きる2つの入室できないトラブル事例と対処法
Zoom会議に参加するためには、ミーティングルームに入室します。
参加しようとしたときに、入室ができないトラブルの原因の対処法について説明します。
パスコードがわからない
ミーティングルームへの入室の方法は、招待URLをクリックするか、ZoomのアプリかサイトでミーティングIDを直接入力するというものです。
ミーティングIDを入力する方法では、通常はパスコードの入力も必要です。
招待URLをクリックする方法でも、パスコードの入力が求められることがあります。
これは、パスコードがURLに埋め込まれていない場合があるためです。
そのような場合は、パスコードがわからないと入室ができません。
パスコードも含め、会議参加に必要な情報は、事前に主催者から通知されます。
招待URLやミーティングID・パスコードなどが間違っている場合なども入室できないので、正しいものを使っているかを確認できるように、すぐに参照できるようにしておきましょう。
URLやパスコードは正しいのに入室できない
正しいURLやパスコードを使用していてもZoomのミーティングルームに入れないというトラブルが起きる場合の原因や対策について説明します。
Zoomの利用環境が原因
Zoomの利用環境のために、入室できない場合があります。
この可能性がありそうな場合は、アプリが最新版であること、あるいはブラウザがサポートされているものであるかを確認します。
スマートフォンの場合は、アプリなしでブラウザから参加することはできません。必ずアプリをインストールしておきましょう。
また、通信環境の問題で入れないこともあります。インターネットの接続状況を確認しましょう。
Zoomのサービス自体の問題
Zoomのサービス自体が障害を起こしているために入室できない場合もあり得ます。
Twitterなどでの検索で同様にZoomが使えていない人がいないか調べたり、Zoomのサイトで公開されている情報を閲覧することにより、リアルタイムで不具合が生じていないかを確認することが可能です。
この場合は、Zoom側のサーバーなどの復旧を待つしかありません。
ホストの許可や参加人数上限の問題
ミーティングのホストがまだ入室していなかったり、ミーティングがまだ開催されていない場合は、入室できません。
また、セキュリティなどの観点から、ホストが許可するまではミーテイングルームではなく待機室に入った状態になるように設定されている場合もあります。途中入室の場合などで、ホストが気づかずに許可しないで放置されてしまえば参加はできません。
この他に入室できない状況として考えられるのは、参加人数の上限に達してしまった場合や、新規のユーザーが参加できないように「ミーティングのロック」をホスト側が設定してしまった場合などです。
ZOOMでよく起きる3つの音声・マイクトラブル事例と対処法
Zoomでよく起きる音声やマイクの問題とその対処法を説明します。
- 相手の音声が聞こえない
- 自分の音声が届かない
- マイクトラブルで音質が悪い
大きくわけるとこのような分類になります。
相手の声が聴こえない
相手の声が聴こえない場合、まず考えられるのは、オーディオへの参加をしていないことです。
この場合は、相手の声が聴こえないだけでなく、自分の声も届いていません。
Zoomの画面左下のアイコンを確認しましょう。
ヘッドフォンのアイコンをクリックしてマイクのアイコンに変化させればオーディに参加が完了し、相手の音声が聴こえてくるはずです。
それでも相手の音声が聴こえない、または音声が小さい場合は、相手にZoomのマイクの設定がミュートになってしまっていないか、ボリュームが小さく設定されていないかを確認してもらいましょう。また、自分のPCやスマートフォンについてもスピーカーの設定を確認しましょう。スピーカーがミュートになっていたり、ボリュームが小さく設定されていないかを確認します。
相手の声が小さくなって途切れがちになる場合は、「オリジナルサウンド」の有効化を試しましょう。
Zoomでは通常、オーディオ向上などのために自動で音声処理が行われていますが、この設定を行うと、マイクが拾った音を忠実に再現します。
Zoomのデスクトップクライアントの設定画面から、「オリジナルサウンド」のラジオボタンを選択することで、ミーティング時に音声をオリジナルサウンドに切り替えられるようになります。
自分の声が届いていない
自分の声が相手に届いていない場合、まずは、オーディオに参加済みであること、ミュートになっていないことを確認しましょう。
Zoomだけでなく、PCやスマートフォンの方の設定でマイクがオフになっていたりボリュームが小さくなっている可能性もあります。
マイクへのアクセスの許可をしていない場合、Zoomがマイクを認識できないので、相手に声が届きません。
この状況が起きるのは、Zoomの初回起動時に許可を促すメッセージが表示された際に、誤って許可しない選択をしてしまった場合などです。
これを修正するには、PCの場合は、プライバシーの設定で、アプリのマイクへのアクセスを許可します。OSがMacの場合は、「システム環境設定」から「プライバシーとセキュリティ」に行き「プライバシータブ」を開き、左側で「マイク」を選択した状態で、中央に表示されたZoomアプリアイコンのところにチェックを入れます。
スマートフォンの場合は、アプリの設定画面で、Zoomアプリにマイクにアクセスできる権限を与えます。 Androiの場合、「設定」から「アプリ」「権限」「マイク」と順にタップしていき、Zoomアプリのアイコンの箇所でトグルスイッチをオンに切り替えます。
また、Zoom以外の音声を利用するアプリがバックグラウンドで開いている場合に干渉することがあるので、そのようなアプリがあるなら終了しておきましょう。
エコーやハウリングが起きる
Zoom会議で起きるマイクトラブルとして、エコーやハウリングの問題があります。
原因は、相手側のスピーカーから出た自分の声を相手のマイクが拾って送り返してくることや、逆に自分のスピーカーから出た相手の音声を送り返してしまうことです。時間差で声が繰り返されるだけでなく、「キーン」という高い音が鳴ることもあります。
エコーやハウリングのトラブルへの対処法はいくつかあります。
発言者以外をミュートにする
まず、発言している人以外はマイクをミュートにするようにすれば、エコーやハウリングはなくなります。
ただしこの方法では、複数の参加者が同時に話すことができません。
音量の調整
エコーやハウリングは、音が大きいと起こりやすいので、なるべくスピーカー音量を小さく調整することで解消する可能性があります。音質に問題がなく十分に聴き取れる適切な音量が見つかるか試してみましょう。
スピーカーとマイクの距離を調整する
スピーカーやマイクが一体型のものでない場合は、これらのデバイスの設置位置を調整するという対処法もあります。
距離を十分にとって、スピーカーの音をマイクが拾わないようにするという方法です。
同じ部屋で複数の人が別々の端末でミーティングに参加していて、複数のマイクやスピーカーを使っている場合は、どのマイクが原因になっているかを、一つずつミュートして確認することで特定します。
エコーキャンセル機能のついたマイクを使う
上記以外の方法は、エコーキャンセル機能の搭載されたweb会議用のマイクを導入することです。
この方法を用いる場合は、PCの内蔵マイクの方はオフに設定しておきます。
ZOOMでよく起きる3つのビデオ・画面共有トラブル事例と対処法
Zoomのビデオ通話を使ってweb会議を行う場合によく起きるビデオや画面共有のトラブルについて説明します。
ビデオが映らない
自分側のカメラの映像が映らず、相手から見えていない状態になることがあります。
この場合はまず、ビデオを開始していることを確認しましょう。
ビデオアイコンに斜線が入っている場合は、まだビデオが開始されていません。
また、端末側でカメラへのアクセスの許可をしていなければZoomが映像を認識することができないので、許可するための設定を行います。操作は、音声の場合と同様です。
Zoom以外のカメラを使うアプリが起動してると干渉する可能性があるので、そのようなアプリケーションは終了しておきましょう。
この他、そもそもPCにカメラが内蔵されていないという場合もあり得ます。その場合は、外付けのwebカメラを用意してPCに接続しなければなりません。
画面共有できない
ホスト以外の Zoomミーティング参加者が画面共有ができないことがあります。
この場合は、ホスト側に画面共有の許可を設定しているかを確認してもらいましょう。
許可のやり方は、ミーティング画面のセキュリティアイコンをクリックし、「参加者に次を許可」のリストの中の「画面の共有」にチェックを入れるというものです。
画面共有で音が出ない
Zoomで画面共有したときに、相手に音声が聴こえないことがあります。
この状況は、画面共有する際に、「サウンドを共有」にチェックを入れていないことで起こるので、
一度画面共有を停止し、再度共有する際にチェックを入れることで対処が可能です。
このチェックを入れると、画面共有中はPCから出る音声も相手に届くようになるので、PCで動画や音声ファイルなどを再生して一緒に聴くといった使い方も可能です。
ただ、PC内で流れるすべての音声が相手に聴こえてしまうので気をつけましょう。
まとめ
リモートワークが一般に普及した中、主要なweb会議ツールとして使われるZoomは、必須のツールといっていいでしょう。最初は使い方がよくわからず、ミーティングにつながらなかったり、音声や映像が届かない、マイクや画面共有などでトラブルが起きるなどといった自体を経験することもあります。しかし、一つ一つ対処して行きながら、正しい設定や仕組みを理解することで、スムーズに使えるようになります。リモートワークの時代における重要ツールであるZoomを使いこなし、活躍していきましょう。