ネットショップ(ECサイト)を構築、開業する前に検討しておくべき8つの準備
ネットショップ(ECサイト)の構築には、ブランドサイトやコーポレートサイト、オウンドメディアなどにはないECサイトならではのポイントがあります。
今回は、構築前に決めておきたいポイントを8つにまとめましたので見ていきましょう。
目次
1.目的やゴールを設定する
ECサイトを作る前に必ずすべきこと、それは、ECサイトの目的やゴールをハッキリとさせておくことです。
目的やゴールがないということは、目的地のない旅をしているようなもので、決してゴールにはたどり着けません。 ECサイトも同じく売上という成果を出すためにはECサイトの目的を明確にしておく必要があります。
目的やゴールを決める際には、週次での売上や販売件数、新規登録ユーザー数など、必ず具体的な数値を盛り込みましょう。
数字があることで目的も理解し易くなりますし、達成度合いを測ることもできるようになります。
2.ペルソナを設定する
ペルソナとは、理想的な顧客像のことです。 Webマーケティングでは広く使われている手法で、ECサイトの成否を分けるポイントにもなっています。
マーケティングや商品開発、広告運用、カスタマーサポートなど、ネットショップを運営するスタッフやパートナーなど様々。
そんな担当ごとに分散しがちなターゲットユーザーを、ペルソナを設定して具現化することで、意思共有を図ることができます。
結果として効率的なECサイト運営につながり、マーケティングの成功確率を上げることにもつながるでしょう。
ペルソナを作成するときは、こんな感じといった想像で作らず、アンケートやインタビュー、アクセス解析など、具体的なデータを基にして作るようにしましょう。
3.サービスや商材を決める
ECサイトで重要なのはやはりサービスや商材。 基本的にはサイト公開前にサービスや商材をある程度決めておくことになります。
ECサイトでは、梱包や送料、価格感など、独自の慣習や特徴があるため、店舗等と流れが変わる場合がほとんどです。
店舗等を運営している場合、そのままの商品をECサイトに掲載するのではなく、競合サイトやモールでの上位をチェックして、ECサイトの特性に合った商品を準備することが必要になります。
4.必要な機能を決めておく
ECサイトに必要な機能をリストアップして、一覧表を作っておくようにしましょう。
特に大切なのは、Cサイトの要ともなる決済方法(クレジットカード決済やコンビニ決済など)です。
決済と一言で言っても、決済方法ごとに手数料が異なる、利用するシステムによって使える決済機能が決まっている、10代はカードを持っていないのでコンビニ決済中心、等の様々な検討事項があります。
どの決済方法を導入するのか、慎重に検討するようにしていきましょう。
5.参考になるサイトを用意する
外注先や社内での調整が通常のサイトよりも多くなるECサイトでは、デザインが参考になるサイトや、扱っている商材が似ている競合サイトなど、参考サイトがあると、制作がスムーズに進みます。
デザイン、商材の見せ方、サイトのUI、説明のボリューム、商品のカテゴライズなど、ある程度要素に分けて、それぞれについて参考サイトをリストアップするとよいでしょう。
6.必要な業務をまとめておく
ECサイトは作って終わりではなく、オープンしてから定期的な作業が発生が最も重要です。サイトを更新する必要もありますし、顧客対応や商品の管理、売上管理などさまざまな業務が待っています。
必ず事前に、業務や運用体制について考えておくようにしましょう。
主な業務内容は下記のようなものです。
- 商品企画
- サイト管理(商品情報の更新など)
- マーケティング
- 商品管理
- 受発注の管理
- 売上管理
- カスタマーサポート
扱う商材や体制によっても、必要な業務は違ってきます。どんな業務が必要か事前にリストアップしておき、自動化できる業務やアウトソースを利用して業務の効率化を検討するようにしましょう。
7.ECサイトの作り方を決める
ECサイトと一言に言っても、作り方によっていくつかのパターンに分けることができます。
例えば、楽天市場やAmazonなどのショッピングモール型のECからカラーミーやイーストアなどのASPを使ってのECサイト制作、WordpressやEC-CUBEなどを利用したECサイトなど、多岐にわたります。
最近ではBASEやSTORES.jpなどの、気軽に使えるECサービスも注目されていますが、どのパターンでも良いのではなく、運用体制やコストによって最適な作り方は変わってきます。
それぞれメリットやデメリットも異なりますし、運用にかかる手間も違います。
途中で使用するシステムやASPを変えようとすると、大幅にコストや手間がかかる場合が多いため、目標売上や運用体制等とともに作り方は最初に決めておき、できるだけ変更が頻繁に起こることの無いようにしましょう。
8.予算を決める
ECサイトの開業には、決済やSSLの契約と導入、サーバやドメインなど細かいコストから、デザインやシステムの構築、写真撮影など、制作会社等に外注するコストまで様々な費用がかかります。
そのため、予算を決めずに見積もりを集めたり仕様を検討しても、取捨選択ができず構築が進まない ということがよくあります。
予算とスケジュールを決めることで、写真は自社で取るようにする、決済方法を絞り込む等、他の検討事項も決まり、開業日までの現実なスケジュールも決まってきますので、1~7とともに、予算を早めに決めるようにしましょう。
まとめ. ECサイトは、メディアやコーポレートサイトよりも開業後の方向転換が難しい
ECサイトは、商品を実際にサイトで販売するという特性のため、コンテンツのボリュームも多く、掲載内容の間違いが致命的になることもあるため、変更や修正が難しくなります。
例えば、デザインやシステムをリニューアルすると下記ような課題が出てくるでしょう。
デザインやUIを変更する
→ 商品数が多いとページ数も多いため、画像の修正やレイアウト崩れ等のチェックが膨大に
カートやシステムを変更する
→ 顧客情報やカード情報等を引き継げないため、リピーターが再登録しなければならず機会損失が大きい。設定のテスト検証や、商品の価格などの表記の間違いがないかなど、多数のチェックが必要になり、場合によってカード決済等の契約変更や修正申請が必要に
ECサイトの規模が大きくなるといずれにせよリニューアルが必要になりますが、開業時の負担を軽減するためにも、事前に大枠を決めるようにしていきましょう。