「起業するなら若い方がいい」と言われる理由をもう一度考えてみました。

この記事は、2011年11月にシンクブログに掲載されていた内容を一部更新して掲載されています。

起業をする前、様々な人に相談に乗っていただいた時、口々にいわれたのが

「起業したり、やりたいことがあるなら、若い方がいい。」

というアドバイス。

会社を立ち上げて5年以上が経ちますが、私自身が相談を受けたときにも、
やはり「やるなら若い方がいいよ。」と言ってしまいます。

あくまでも一個人の意見ですが、その理由をまとめてみましたので参考になれば幸いです。

目次

人脈とかキャリアは、起業後ほぼリセットされる

「もっとスキルを磨いたり人脈を作ってから起業したい。」と考えがちですが、事業を行うために必ず必要になるスキルや資格以外は、起業後それほど役に立ちません。

あらゆるものが不足しているスタート時は、大型フェリーではなく、ゴムボートで海に行くようなもの。綿密な準備や計画は、一瞬で総崩れしてしまいます。

社外の交流会やサークル活動にいそしむよりも、一日も早くアクションを起こすべきです。

年をとればとるほど増える制約や負担

社会人1年目の時、平日は朝から晩まで仕事をし、金曜日の夜から土曜日にかけて完全OFF、日曜日は図書館か職場で好きな勉強をするという生活が基本でした。

そのため、生活のリズムが作りやすく、自分がやりたいことに時間が割ける環境だったと思います。

しかし、結婚したり子供ができたりすると、そうはいかなくなります。

平日、週末関わらず、いろいろなイベントや予想外のトラブルがあり、ちょっとした自分の時間を作ることですら難しくなります。

それは経済的にも同じことで、そういった制約や負担は、すくなくとも30代、40代は年々増えていってしまうのでしょう。

もちろん、それ以上の情熱と実行力があれば問題ありませんが、40代よりも30代、30代よりも20代のほうが、より小さなエネルギーで起業できるのは事実です。

多くの「でたらめな失敗」を経験できる

私の場合、会社を立ち上げてから初めての受注まで、驚くほど時間がかかりました。

提案不足だったり、決裁者ではない担当者にアプローチしていたり、そもそもニーズが無いサービスだったり…。

スタート時は実績も経験もないため、やることなすこと、失敗だらけでした。

今となってはいい経験だと思うのですが、どうしても年齢を重ねると、そういった失敗が大きな痛手になります。

何もない若い時だからこそ、ローリスクで多くの失敗ができるのは、非常に大きなメリットだと思います。

よい人材を青田買いできる

「在学中の仲間3人で起業し、バイトをしながら1年間無給で立ち上げた。」というようなエピソードはよく聞きますよね。

しかし、40歳の仲間3人が、バイトをしながら1年間無給で事業をとなると少し現実味が…。

起業時の創業メンバーを集めることを考える場合、年を取ればとるほど、待遇ややりがいの面でハードルは高くなり、家族を持つとさらに困難になるでしょう。

優秀な人材であればなおのことです。

体力が目に見えて衰えてきてしまう

ビジネスを成功させるという点においては、思考力や記憶力が衰えてきても、工夫と経験でかなりの部分がフォローできるのではと思います。

しかし、体力的な部分については、どうしても限界があります。

20代前半であれば、徹夜明けでも、数時間寝れば支障をきたさずに業務に戻れたのが、今では徹夜明けの日はほとんど仕事になりません…。

周りでも、ビジネス自体はうまくいっていたものの、20代、30代のころと同じように無理をして体を壊してしまったという話をよく聞きます。

スタートの段階では、体力的に無理をする局面がどうしてもでてくる以上、若いほうが有利でしょう。

今からでももちろん遅くない。でも、やるなら明日より今日のほうがいい。

こうやって書き留めてみるとあたりまえ過ぎる内容ですが、一歩踏み出すのは難しいですよね。

もちろん、40代、50代から成功している経営者の方々は大勢いると思いますが、どうせやるなら、若い方がほうが、大きなアドバンテージがあるのではないかと思います。

周りは常に前進していて、止まって分ゴールはどんどん遠くに行ってしまいます。
結果として、その分多くのエネルギーが必要になる。だからこそ、やりたいことがあるのであれば、一日も早く事を起こすべきなのでしょう。