業界別WordPressサイト制作時のポイント(サロン・美容室系BtoC編)
WordPressは、世界中のあらゆるサイトに使われているテーマやプラグインが豊富でカスタマイズ性に優れているCMS。
どんなサイトにも使えるということは、裏を返せば業界ごとの特徴をしっかりおさえていかなければいけないということ。
そうでなければ、誰に向けたサイトなのかがわかりませんし、期待する効果が得られないことだってあるでしょう。
今回ご紹介するのは、美容院やネイルサロンなどの理美容系を対象とする、サイト制作のポイントです。コンテンツやデザインについても、理美容業界ならではのポイントがあります。WordPressの特徴を活かしつつ、最大限の効果を上げていきましょう。
目次
メニュー構成等の前に検討すべきこと
ターゲット層に配慮したデザインを
サイト制作にあたり、はじめに考えておくことが制作するサイトが対象とするターゲット層についてです。
もっとわかりやすく言うと、ユーザーのことですね。
サロンや美容院などのお店は、若年層の女性が大半を占めているはずです。また最近では、身だしなみを整える意味でビジネスマンにも需要が出てきています。どちらにせよ、若い年代の女性がメインのターゲットになるでしょう。
サイトのデザインや操作性も、ターゲット層に合わせて考えていかなければいけませんが、もっとも欠かせないのは、他のジャンルに比べてスマートフォンでの閲覧が非常に多いということ。
スマートフォン対応はもちろん、スマートフォンで押しやすいボタンや見やすい配色等を特に意識しましょう。
ページの表示を速くする
デザインの良いサイトを作ろうとすると、自然と画像や動画の数が増えていくものですが、特にサロン系はその傾向が強くなります。
そのときに注意したいのが、ページの表示速度です。
画像や動画は、文章などのテキストよりもデータサイズが大きいです。何も対策をしていないと、ページがなかなか表示されず、離脱(ページを離れてしまうこと)を招いてしまうことにもなりかねません。
画像サイズを小さくすることで、ページの表示を速くすることができます。画像の品質を落としてもデータサイズが小さくなるので、可能であれば検討してください。
「EWWW Image Optimizer」は、画像を軽量化してくれるプラグインとして使えます。
また、ページの表示速度を改善する方法として、キャッシュの利用も有効です。キャッシュとは、ブラウザで一時的にデータを保存しておくことで、表示を速くするための仕組みのこと。WordPressのプラグインとしては、「WP Super Cache」が簡単に使えるのでおすすめです。
盛り込むべき固定メニュー
次に見ていくのは、ナビゲーションなどの固定メニューです。
一概に理美容系と言っても、さまざまなサイトがありますよね。最近ではオウンドメディアを活用したサイトも多くなってきました。
ここでは一般的なサイトを対象にして、盛り込むべき固定メニューについてご紹介します。
スタッフ紹介
美容師一覧などの、スタッフ紹介ページです。一覧ページだけでなく、詳細ページもつくることでスタッフの特徴や得意なこと、人となりまで伝えることができます。
理美容業は対面でサービスを行うものですから、店員に知ってもらうことは非常に大切です。
スタッフ一覧・詳細ページについては、WordPressのカスタムポストやギャラリーなどの機能を利用して制作可能です。
予約フォーム
来店・来院のための予約をサイトから行いたい場合、予約フォームを盛り込むようにしましょう。
予約フォームを自前でつくるのはかなり工数やコストがかかるので、「WP Booking System」や「Online Lesson Booking」などのプラグインを使うといいでしょう。
店舗紹介
実店舗の紹介ページです。最近ではGoogleマップをそのまま埋め込んでいるページも多いのですが、注意点もあります。
Googleマップをそのまま埋め込むと、スクロールしたいのにマップが拡大縮小されてしまうこともあります。さらにGoogleマップがページ幅一杯に表示されていると、使いづらいページになってしまいます。
Google Maps APIでscrollwheelをfalseにすれば、スクロールでの拡大縮小を無効にできます。
Googleマップを埋め込むときはスクロールで拡大縮小が行われないようにして、マップのクリックで別画面でGoogleマップをひらくなどの工夫をしてください。
取り入れたい更新型のメニュー(投稿・カテゴリーで作るメニュー)
いまの流行りを発信する
最後に、サイトにとり入れるべき更新型のメニューについてご紹介します。
美容院では、流行のヘアスタイルやファッションなどの提案がいいでしょう。
ブログなどの形式で、最近の流行について紹介してもいいですし、各美容師が手がけたヘアスタイルをギャラリー形式で紹介してもいいでしょう。
ブログ形式で紹介するときは、どの美容師が書いた記事なのか、著者情報を併記してもいいですね。
「Simple Author Box」などのプラグインを使うか、サイドバーにスタッフ紹介を表示する形式でもかまいません。
SNSを活用する
SNSを活用することも忘れてはいけません。10代や20代などの若年層はSNSの使い方が上手いですし、生活の一部としてSNSを利用しています。
SNSを使うことでユーザーとの接点が増えますし、ページへの導線を確保することにもつながります。
上でご紹介したブログなどのコンテンツを使う場合は、「WP Social Bookmarking Light」などのプラグインを使って、シェアボタンを設置するようにしましょう。
Instagramをヘアスタイルのカタログとして使うこともおすすめです。
Instagramは検索機能も充実していますし、ファッションに敏感な女性や若年層のユーザーを多く抱えています。ターゲット層に効率的にリーチできるだけでなく、店舗のファンになってもらうことも期待できます。
InstagramやFacebookなどのSNSページを運営している場合は、相互にリンクを貼っておきましょう。
まとめ
サロンや美容院など、理美容業界のサイト制作のポイントについてご紹介しました。とりあげた内容はどれも基本的、かつ必須な対策です。
ユーザーの反応も見ながら、継続的にサイトを改善していくことも忘れないようにしていきましょう。