この記事の要点
- Evernoteは、タグや階層化によるデータ管理で情報が見つけやすいツール
- デスクトップ版・ブラウザ版・スマホアプリがあり、マルチデバイスに対応
- 料金システムは無料を含め、個人向けが3つ、チーム向けが1つの4つのプランがある
- 無料版はアップ容量の制限の厳しさ、動作の不安定さや機能の複雑さなどデメリットもある
以前、Webブラウザで使えるおすすめのブラウザメモ帳7選のうちの1つとして、Evernoteをご紹介していました。
メモ帳アプリの「Evernote」は、強力な検索機能や簡単に情報の共有ができる、情報管理ツールです。
無料プランのほか3種類の有料プランがあり、グレードによってさまざまな機能があります。
本記事では、Evernoteの各プランで、主にどのようなことができるのかを解説します。
デメリットもご紹介するので、ツール選びの参考にしてみてください。
Evernoteとは?主な特徴7つ
メモ帳アプリの枠を超えて、高機能な情報・タスク管理ツールの定番であるEvernoteの特徴をご紹介します。
装飾可能なノート機能
シンプルなテキストエディターと違い、カラーのマーカーや区切り線、表の挿入など、さまざまな装飾が可能です。
そのため、一時的なメモとして利用する以外に、学習ノートや仕事での資料作成などにも利用できます。
さまざまな形式のファイルを保管
ノートには、画像・ドキュメント・PDF・動画など、あらゆる形式のファイルの貼り付けが可能です。
1つのノートにファイルを集約しておけるので、バラバラになりがちなデータを一括で管理できます。
貼り付けたファイルはダウンロードもできるので、ノートをチームで共有すれば、ファイルの受け渡しをするにも便利です。
ノートブックやスタックによる階層化でノートを整理
ノートは、「ノートブック」と「スタック」という、フォルダのような機能を利用して管理します。
複数のノートをノートブックにまとめ、複数のノートブックをスタックにまとめるという構造です。
1つのノートを単独で管理することもでき、カテゴリーごと3段階で階層化もできるので、情報の整理がしやすいでしょう。
ノートの共有・権限管理
Evernoteで作成したノートは、ほかのユーザーへ簡単に共有ができます。
閲覧のみなのか、編集も可能なのかの権限も付与できるので、複数で共有する場合でも安心です。
マルチデバイスに対応
PC向けのデスクトップアプリのほか、Webブラウザ版やスマホ・タブレットのアプリなど、あらゆるデバイスで利用できます。
データはクラウドで保存されるため、デスクトップアプリで編集したノートも、すべてのデバイスで同期されます。
簡単に素早く情報を見つけ出せるタグ・検索機能
Evernoteの魅力的な特徴のひとつは、強力な検索機能を備えていることです。
ノートにタグとしてキーワードを設定しておけば、各ノートに分散している情報でも、タグで検索すれば簡単に情報を見つけ出せます。
また有料プランでは、画像やPDF内も検索対象となり、より精度の高い検索が可能です。
Webページのクリッピング
ブラウザの機能拡張を利用して、Webページのコンテンツをそのままノートとして保存できます。
お気に入りの登録と違い、コンテンツをまるごとキャプチャーして保管できるので、万が一Webページが削除されても困りません。
Evernoteのデメリット
Evernoteは多くのユーザーに人気のツールですが、最近では様々なメモアプリやクラウドサービスが出てきたこともあり、Evernoteのデメリットも目立ちつつあります。
Evernoteのデメリットとあわせて、他のメモアプリもご紹介します。
無料プランの制限が厳しい
無料のプランではアップロードできる容量の制限があるため、画像や動画など容量の大きいデータを記録する場合は厳しくなります。
また、同期可能な端末が2台のみとなり、自宅PCとスマホだけで埋まってしまうため、職場のPCやノートPCでも利用したい場合は不便です。
動作が不安定になることがある
デスクトップアプリはPCにもデータが保存されるため、記録する情報が増えるほど動作が重くなる傾向があります。
ブラウザ版はクラウドにデータが保存されるため、PCの性能によってはブラウザ版の方がサクサク動く可能性があり、PCの容量も圧迫しないでしょう。
また、同期のタイミングによっては、うまく同期されなかったり、ノートが意図せず複製されたりするバグが発生することもあります。
読み込みスピードが速くておすすめなメモ帳は、「Notion」です。
Notionとは、仕事で必須となるドキュメント管理やファイル管理、タスク管理などを一元化できるクラウド型のツールです。
同期のスピードも他のアプリと比較して非常に速いため、他のユーザーとの共同作業もスムーズに行えます。
こちらの記事で詳しくご紹介しています。
機能が多く複雑化している
ホーム画面のカスタマイズ、タスクやスケジュール管理など、Evernoteは進化し続けています。
メモ帳アプリとして利用したいだけの場合は、機能が多すぎて複雑だと感じるかもしれません。
シンプルなメモ帳が使いたい方は、「pool sketch」がおすすめです。
ログイン不要なブラウザメモで、簡単なアクションでメモや掲示板を作成できるオンラインのメモサービスです。
こちらの記事で詳しくご紹介しています。
また、iPhineをお使いの方は、標準搭載のメモアプリもシンプルに必要事項をメモしていくだけでも便利で使いやすいです。
他のメモアプリへの移行の流れもあり
Evernoteは、メモアプリが少ない時代、優秀なアプリとして誰もが使用している定番アプリでした。
しかしアップデートを繰り返し高機能になる反面、不便になったという声もあがっています。
現在ではEvernoteの他にも、さまざまなメモアプリが登場しているので、利用目的に合うアプリへ乗り換える流れもあります。
Evernoteとよく比較されるのが「OneNote」です。
OneNoteは、無料版でも制限なくすべての機能を使うことが出来るのがメリットで、自由なレイアウトでページをまとめたい人におすすめなメモ帳アプリです。
他にも、おすすめのブラウザメモ帳7選をご紹介していますので、参考にしてください。
Evernoteの無料プランと有料プランの違い
Evernoteの料金システムには、個人向けが3つ、チーム向けが1つの4つのプランがあります。
各プランで主な機能を抜粋してご紹介します。
Freeプラン
アップロードできるデータの大きさに制限があるものの、テキストメインのメモなら無料でも十分利用できます。
- 同期できる端末は2台まで
- アップロード容量は月間60MBまで
- 各ノートの上限サイズは25MBまで
- ホーム画面は3つのウィジェットが利用可能
Personalプラン
データのアップロードの容量に不便を感じたり、画像やPDFに書き込みをしたりしたいなら、パーソナルプランがおすすめです。
Freeプランに加えて、以下の機能も利用できます。
- アップロードできる容量が月間10GBに
- 各ノートの上限サイズが200MBに
- 同期できるデバイス数の制限がなくなる
- 画像やPDFに注釈を入れる
- タスクにリマインダーや期日設定など細やかな管理
- ホーム画面にウィジェットを追加しカスタマイズ
- Googleカレンダーを連携したスケジュール管理
- 文書・PDF・画像内の文字まで検索
- Scannableで名刺をスキャンして保管
※iPhone、iPad、iPod touch、Android端末で利用可能
Professionalプラン
大容量の画像や動画のアップロード、仕事でもプライベートでも利用するヘビーユーザー向けです。
Personalプランに加えて、以下の機能も利用できます。
- アップロードできる容量が月間20GBに
- ホーム画面のウィジェットが複数追加できるように
- Googleカレンダーを5つまで連携
- ノートブックをPDF形式でエクスポート
- ブール演算子を使用した、より高度な検索機能
Teamsプラン
企業やグループで使用するための、ユーザー管理をしやすいプランです。
個人向けの3プランに加え、以下の機能も利用できます。
- 月間アップロード容量20GB+ユーザー1名につき2GB追加
- 閲覧・編集・権限管理が可能な共有スペースでの作業
- チームの作業履歴やアクセス状況の確認
- アカウントやユーザーを一括管理
- シングルサインオン(SSO)による素早いログイン
Evernoteの基本的な使い方
Evernoteをメモアプリとして利用する、基本的な使い方を解説します。
ノートを作成・編集する
はじめにノートを作成して、内容を編集します。
- 新規作成ボタンからノートを作成
- アプリの上部に準備されている装飾ツールを使用してメモを編集
- ノートの一覧に自動的に保存される
ノートの階層化やタグで管理する
作成したノートを見つけやすくするなら、タグ付けやノートをまとめて階層化します。
- ノートの内容に関連したキーワードでタグを設定
- 新規ノートブックを作成し、まとめたいノートを移動する
- 複数のノートブックをまとめたい場合は、新規スタックを作成してノートブックを追加
ノート・ノートブックを共有する
ノートやノートブックを共有する場合は、ボタンひとつで簡単に行えます。
- 右上にある「共有」ボタンを押し、共有用リンクを有効にする
- 閲覧・編集の権限を選択する
- ユーザー名またはメールアドレスを入力し、招待メールを送る
招待メールを送信せず、共有用のリンクを伝えるだけでも共有できますが、権限の付与は閲覧のみとなります。
まとめ
メモ帳アプリは、情報をたくさん収集して管理できる便利なツールですが、いかに簡単に素早く必要な情報を探し出せるかが使い勝手の良さを左右します。
Evernoteは、タグ付けや高度なフィルターで検索できる機能があるので、気になる方は無料のプランから利用してみてください。
メモ帳以外にもさまざまな機能があるため、第2の脳として心強いツールとなるでしょう。