この記事の要点
- Webクリエイター能力認定試験とはWebデザインの実践的な能力を証明できる認定資格
- Webクリエイター能力認定試験はWebデザイナーの副業に活かせる
- 公式テキストと問題集を活用し、実際に手を動かして勉強するのがおすすめ
Webクリエイター能力認定試験とは、Webクリエイターとしての能力やスキルが備わっているかを示すことができる認定試験です。
出題される問題は、Webに関する技術の標準化を目指している国際的な非営利団体であるW3C(World Wide Web Consortium)が発表したガイドラインに従っています。
そのため試験に合格できれば、実践的なWebデザインの知識やスキルがあることの証明となり、副業でWebデザインやコーディングの仕事を受注したい方にもぴったりの資格試験といえるでしょう。
副業Webデザイナーとして稼ぐための心構えと独学でのスキルアップ術については、こちらの記事をご覧ください。
目次
Webクリエイター能力認定試験とは?
Webクリエイター能力認定試験は、サーティファイ認定試験事務局が開催している資格試験で、Webクリエイターとしてどれだけ能力やスキルがあるかを問われます。
実技試験がメインなので、Web業界未経験者が知識やスキルを証明する際によく用いられている資格です。
資格試験に合格できれば、WebデザイナーやWebクリエイター、WebディレクターなどのWeb制作を行う仕事への就職や転職、Web制作関連の副業案件の受注に役立ちます。
試験はスタンダードとエキスパートの2種類
Webクリエイター能力認定試験は、スタンダードとエキスパートの2つのレベルが用意されています。
Webデザイン初心者の場合は、スタンダードの合格を目指すのがおすすめです。
エキスパートでは実技試験と合わせて、知識問題が出題されます。
また、試験はHTML5とXHTML1.0対応版がそれぞれ用意されていますが、これからWebデザインを勉強する場合には、最新版であるHTML5を受験をするのが良いでしょう。
運営団体名 | 株式会社サーティファイ Certify Inc. |
---|---|
公式URL | https://www.sikaku.gr.jp/web/wc/ |
住所 | 〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町2-11-8 茅場町駅前ビル |
TEL | 0120-031-749 |
Webクリエイター能力認定試験はWebデザイナーの副業に活かせる?
Webクリエイター能力認定試験では、WebデザインやHTML・CSSなどのコーディングの知識が問われます。
そのため資格試験に合格できれば、Webデザインに関する知識があると証明可能です。
これまでWebデザインの仕事をしたことがない方がWebデザイナーとして副業をするのであれば、取得しておいて損はないでしょう。
Webクリエイター能力認定試験が、Webデザインの副業に役立つ理由は主に以下の通りです。
- Webデザインに必要な知識を体系的に学べる
- 基礎的な知識やスキルは身についていると証明できる
- やる気や勉強する姿勢を評価してもらえる
しかし、Webデザイナーの仕事は保有資格や知識だけでなく、経験も重視される傾向にあります。
資格試験に合格するだけでなく、ご自身でWebデザイナーの営業用のポートフォリオ作成や未経験歓迎の副業に応募するなどの行動も必要です。
Webデザイナーの副業案件の探し方については、こちらの記事が参考になります。
また直接的にHTMLやCSSでコーディングをしないWebディレクターの仕事をする際にも、試験勉強の過程で身につけた知識は活かせます。
Web業界での副業を考えていて、実務経験が少ない方には特におすすめです。
インターネット概論やアクセシビリティ・ユニバーサルデザインといったウェブデザインの基本的な知識を学びたい場合は、Web業界の中では唯一の国家資格である「ウェブデザイン技能検定」の取得も検討してみてください。
Webクリエイター能力認定試験の受験概要
ここからは、Webクリエイター能力認定試験の内容についてみていきましょう。
ここでは、HTML5対応版の受験概要をご紹介します。
試験日程と申し込み期間・試験会場
試験日程は、試験を実施する最寄りの試験会場に問い合わせましょう。
申し込み期間も試験会場によって異なります。
また、試験会場は公式サイトの「随時試験受験会場検索」ページで検索できます。
受験料・受験資格
受講料は、スタンダードとエキスパートで異なります。
- スタンダード:5,900円
- エキスパート:7,500円
比較的費用が掛かるので、しっかりと受験対策をして臨みたいですね。
受験資格はありません。
試験時間と出題方式
出題方式は、スタンダードとエキスパートそれぞれ異なります。
試験の種類 | 出題方式 | 時間 |
---|---|---|
スタンダード | 実技問題 | テキストエディター使用/70分 Webページ作成ソフト使用/60分 |
エキスパート | 知識問題 ※筆記試験(マーク方式) | 20分 |
実技問題 | テキストエディター使用/110分 Webページ作成ソフト使用/90分 |
出題範囲
Webクリエイター能力認定試験の出題範囲はスタンダードとエキスパートで異なります。
試験の種類 | 出題範囲 |
---|---|
スタンダード | 制作環境、Webサイトの構築と設計、HTML・CSS |
エキスパート | スタンダードの内容が深掘りされ、さらに「ビジュアルデザインと配色」の分野が追加 |
詳しくは、公式サイトの出題範囲を参考にしましょう。
合格基準・合格率
スタンダードの合格基準 | 得点率65%以上(実技問題の得点において) |
---|---|
エキスパートの合格基準 | 得点率65%以上(知識問題と実技問題の合計得点において) |
2020年度の平均合格率は91.4%となっています。
Webクリエイター能力認定試験の難易度・合格に必要な勉強時間の目安
Webクリエイター能力認定試験の難易度はそれほど高くなく、Webデザイン初心者向けの試験といえるでしょう。
HTML5対応版の場合、合格に必要な勉強時間の目安は以下の通りです。
- スタンダード:24時間
- エキスパート:38時間
Webクリエイター能力認定試験を実施しているサーティファイ認定試験事務局は、試験合格に向けたモデルカリキュラムも公表しています。
はじめてWebデザインを勉強する方でもモデルカリキュラムを参考に公式テキストや問題集を活用すれば、スタンダードレベルなら1日2時間×2週間の勉強でも十分合格圏内に到達できる計算です。
HTML5対応版の2020年度平均合格率は91.4%とかなり高めになっています。
このことから、対策を十分に行えば合格はそれほど難しくない試験であるといえるでしょう。
モデルカリキュラムの詳しい内容は公式サイトをご覧ください。
モデルカリキュラム(HTML5対応版)
Webクリエイター能力認定試験の効率的な勉強方法
サーティファイ認定試験事務局から、公式テキストや問題集が用意されています。
次のような勉強を繰り返せば、合格に向けて知識を身につけられるはずです。
- 公式テキストや問題集で知識を身につける
- 実際にパソコンを操作して学んだ知識をアウトプットする
Webクリエイター能力認定試験はエキスパートで一部知識問題が出題されますが、基本的には実技試験メインの資格試験です。
そのため暗記中心の勉強方法ではなく、実際に自分の手を動かして勉強することを意識しましょう。
すでにWebデザインの知識がある方も、公式テキストや問題集を活用して、出題形式に慣れておくと安心です。
まとめ
Webクリエイター能力認定試験は、Web業界初心者がWebデザインの副業を始めたいときにおすすめの資格試験です。
試験ではWebデザインに関する知識やHTML・CSSのコーディング知識が問われます。
特にスタンダードレベルは、Webデザインをはじめて学ぶ方でも十分に合格できるレベルの試験です。
資格試験に合格後は、Webデザインやコーディング、LP(ランディングページ)作成などの副業案件の受注を目指せます。
とはいえ、Webデザイナーの副業は知識や保有資格だけでなく、これまでの経験も重視される傾向が強いです。
なかなか希望の副業を受注できない場合には、未経験歓迎の副業に応募する、ポートフォリオを作成してみるなどの工夫も必要かもしれません。
試験の難易度はそれほど高くありませんが、試験は実技試験が中心なので、テキストや問題集の暗記だけでなく、実際にパソコンを使用して操作やコーディングに慣れておくのが大切です。