Shopify Plusとは?通常プランとの違いについても解説

Shopify Plusとは?通常プランとの違いについても解説
この記事の要点
  • Shopify PlusはShopifyのエンタープライズプラン
  • Shopifyの基本機能に加え、追加のさまざまな機能を利用できる
  • 独自サーバによる高速パフォーマンスを実現できる
  • 24時間体制の専任サポートが受けられる

Shopify PlusはECプラットフォームShopifyの「エンタープライズプラン」と位置付けられるビジネス向けソリューションです。
独自サーバによる高いパフォーマンスはもちろん、拡張機能が充実しており、専任サポートも受けられます。
Shopify Plusにアップグレードし、高いユーザー体験を実装したECサイトを構築しましょう。

目次

Shopify Plusとは

Shopifyは、だれでもすぐにECサイトを開始できるサブスクリプション型のEコマースプラットフォームです。
機能性の高さから世界中で人気を集めているShopifyですが、エンタープライズプラン「Shopify Plus(ショッピファイプラス)」があるのをご存知でしょうか。

Shopify Plusは、14,000社以上の世界最大手の事業者が利用しているスピード重視の高速パフォーマンスプラットフォーム
高品質のソリューションによって高品質のECサイト運営が可能になります。
従来のShopifyの機能に加え、在庫管理や顧客管理の自動化や幅広いカスタマイズ、卸売やB2B用ストアの開設など、ビジネスを拡大する多様な機能を有し、専任サポートが付いているのが特徴です。

ShopifyとShopify Plusの料金体系

Shopifyの通常プランには「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」の3種類があり、Shopify Plusはさらに上位のプランと位置づけられています。

  • ベーシックは「Shopifyをとりあえず利用してみたい」「ECサイト開設にはじめて挑戦する」という方向けの最安値プランです。
  • スタンダードは、ECサイト運用で売上を維持できるようになった向けのプラン。「利益をさらに伸ばしたい」「事業を拡大したい」という人におすすめです。
  • プレミアムは、大規模の売上があるECサイト向けのプランです。運営の効率化や高レベルのデータ分析ができます。

以下は、通常プランとShopify Plusの月額使用料と取引手数料を表にまとめたものです。

Shopify Plusベーシックスタンダードプレミアム
月額料金$2,000/月$25/月$69/月$299/月
スタッフアカウント数(※1)無制限2515
Shopifyペイメント手数料なし(日本のオンラインクレジットカード)3.4%(海外/Amexのオンラインクレジットカード手数料)3.9%(JCBのオンラインクレジットカード手数料)4.15%(日本のオンラインクレジットカード)3.3%(海外/Amexのオンラインクレジットカード手数料)3.85%(JCBのオンラインクレジットカード手数料)4.1%(日本のオンラインクレジットカード)3.25%(海外/Amexのオンラインクレジットカード手数料)3.8%(JCBのオンラインクレジットカード手数料)4.05%
外部サービス取引手数料(※2)0.15%2.0%1.0%0.5%

※1:Shopify管理画面とShopify POSへのアクセス権があるスタッフメンバーの数
※2: Shopify ペイメントを利用していない場合の手数料

ハイランクのプランほど月額料金が高額になりますが、代わりにサービスが充実しており追加手数料などがお得になるよう設定されています。
ストアの売上や事業規模、ECサイトの目的などに応じてプランを決定するとよいでしょう。
取引量の多いストアはShopify Plusを利用することで、より高いレベルのユーザー体験を提供するECサイト運営が可能になります。

通常プランとの違い

Shopify Plusは、通常プランの機能に加えて、数多くの特別な機能を有しています。ここでは、Shopify Plusのみで利用できる機能についてご紹介します。

ECサイト運営に関する違い

ECサイト運営全般に関わる機能です。

サイトスピードが高速

ECサイトにとって、表示速度を含めたサイトパフォーマンスは売上に直結する死活問題です。
どんな良コンテンツのECサイトであっても、ページの読み込みにわずかでも時間がかかれば売上は激減し、ユーザー評価も下がってしまいます。
Shopify Plusは以下のような仕組みを採用した独自プラットフォームを確立することで、サイトスピードを高速化させています。

  • グローバルなマルチCDN(Contents Delivery Network)を採用
  • Shopifyストアフロントレンダラーによりレスポンスタイムを短縮
  • WebP画像の自動変換やSCSS.liquidの縮小によりサイトを軽量化

複数ストアの開設と管理画面での一元管理が可能

通常のShopifyプランでは1アカウントにつきストアを1つしか開設できませんが、Shopify Plusは複数ストアを開設できます
解説できるストア数は無制限ですが、月額料金に含まれるのはメインストア1件+追加ストア9件までです。これを超える場合には、1ストアごとに月額$250 USDドルの追加料金がかかります。
また、複数ストアや商品を管理画面で一元管理できるほか商品受け取りのための実店舗を複数設定することも可能です。

専任サポートに相談できる

Shopify Plusには、24時間体制のテクニカルサポートが付いており、電話、メール、ライブチャットでサポートを受けられます。
またECサイト立ち上げ時は専任の立ち上げ支援チームが移行やストア構築のコンサルティングを行い、適切なアドバイスや稼働に向けた戦略を提供します。
マーチャントサクセスプログラム」は目標達成への明確なロードマップを定義し、それを実現するための適切なサポートとトレーニングを提供するShopify Plus加入者のみのサービスです。

フロント機能に関する違い

ストアのフロント部分に関する機能です。

チェックアウトページのカスタマイズができる

ストアの売り上げを伸ばすためには、チェックアウトページのカスタマイズが有効です。
ShopifyテーマやテンプレートのカスタマイズにはLiquidと呼ばれるテンプレート言語を利用しますが、チェックアウトページはShopify Plus加入者のみがカスタマイズできる機能です。

ShopifyスクリプトとShopifyスクリプトエディタを使える

Shopifyスクリプトは、Rubyプログラミング言語によって記述されたAPIです。
Shopify PlusではShopifyスクリプトとShopifyスクリプトエディタを使用して、カート内やチェックアウト時のユーザー体験をパーソナライズできます。

管理機能に関する違い

ストア管理に関する機能です。

卸売販売ができる

「Wholesale」(ホールセール)というShopify Plusの独自機能を利用して、商品をまとめて小売業者などに販売できるようになります。
また、Wholesaleの追加機能アプリ「Wholesale Club」を利用することにより、機能をカスタマイズしてさらに効率的な運用ができます。

関税の設定ができる

海外から商品を購入する際の関税見積額を表示して徴収できます。
これはShopifyプレミアムプランでも利用できる機能です。

多言語や他通貨に対応できる

Shopify Plusでは、同一ブランドで多言語、多通貨の設定ができます。
カスタムの端数処理の設定や価格調整、国と地域ごとの商品価格の設定などが可能です。
これはShopifyプレミアムプランでも利用できる機能です。

Shopify Flowを利用できる

Shopify Plus独自機能として、Shopify Flowを利用できるようになります。
Shopify Flowとは、Shopifyにおいてストア内・アプリ間のタスクや処理を自動化するオートメーションプラットフォームです。
これはShopifyプレミアムプランでも利用できる機能です。

Launchpadを利用できる

スケジューリングアプリ「Launchpad」(ローンチパッド)を利用できるようになります。
Launchpadとは、マーケティングに重要な商品価格や在庫数量、テーマのカスタマイズ、販売チャネル調整などのタスクを自動化するツールです。

Transporterを利用できる

データインポートアプリ「Transporter」(トランスポーター)を利用できるようになります。
Transporterとは、他のプラットフォームにあるECサイトからShopify Plusへの移行を簡単に行うツールで、顧客情報、商品データ、注文データなどをShopifyストアへインポートします。

ボット防止機能がある

Eコマースの需要が拡大するなか、ボットなどによる詐欺や不正商品購入などで被害を追うケースも増えています。
Shopify Plusにはボット防止機能があり、主に自動チェックアウトボットに対して、ストア内の商品を販売しないように設定できます。

Bulk Account Inviterを利用できる

他のプラットフォームからShopifyへストアを移行した場合、顧客に向けてお知らせや再登録などを促す必要があります。
Bulk Account Inviterは、顧客へメールを一斉送信し、Shopifyストアでアカウントを利用するように促す機能です。
パスワード再設定を促したり、タグ付けで選択したグループに属する顧客のみに送信することもできます。

Shopify POS Proを利用できる

通常プランで利用できるShopify POSは、ECサイトと実店舗の売上や在庫、顧客などの情報を連携し一括管理する機能です。
Shopify POS ProはShopify POSを拡張した以下のような多彩な機能を持っています。

  • 無制限のレジスター
  • 無制限のストアスタッフ登録
  • 実店舗の販売分析
  • オムニチャネル販売(店舗受け取りサービスや店舗での返品交換など)
  • スマートな在庫管理(需要予測やセール商品の提案、低在庫レポート等の機能)

各機能の詳細はShopify公式ドキュメントを参照してください。

公式:Shopify 機能一覧

Shopify Plusはこんな人におすすめ!

月額料金を見て「高い!」と驚かれた方もいるかもしれませんが、Shopify Plusは通常プランより月額料金がかなり高額に設定されています。
専用サーバで高速処理ができ、多彩なカスタマイズ機能によって、新しいユーザー体験を提供できるなどメリットは大きいですが、誰でも気軽に利用できるものではない点に注意が必要です。
公式サイトには「大企業や取引量の多いストア向け」と記載されており、大規模ECサイトを持ち高いコンバージョンが期待できる人におすすめのプランとなっています。

まとめ

Shopify Plusは、高品質な機能やサービスを享受し、高いユーザー体験を提供するECサイトを構築できるShopify上位プランです。
より高いレベルの洗練されたECサイトを目指すなら、Shopify Plusにアップグレードすることを検討しましょう。

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