リマーケティング(リターゲティング)広告の概要 後編

サイトに一度訪れた人を追いかけて広告を表示できる、「リマーケティング(Yahooではリターゲティング)広告」。
前回は、リマーケティング(リターゲティング)広告の概要 前編として、
基本的な仕組みやメリットを解説いたしました。

今回は概要 後編です。
リマーケティング広告で可能になること、
効果測定するための指標について解説いたします。

それではいってみましょう!

目次

リマーケティング(リターゲティング)でできること

前回説明したように、リマーケティング広告とは、自分のサイトに訪れたユーザーをマーキングし、そのユーザーが他のサイトを訪れた際に、広告を表示するものです。
ここでいう「他のサイト」とは、「Googleディスプレイネットワーク(GDN)」や「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」といった、
GoogleやYahooそれぞれの広告配信ネットワークを指します。

ユーザーからすれば、一度訪れたウェブサイトの広告が、何度も表示されるわけです。
その時は興味が持てなかったり、サイト自体を忘れていたり、といった場合にも、もう一度注意喚起され、改めてサイトを訪れるきっかけになり得ます。
最初の訪問ではコンバージョンしなかったユーザーが、リマーケティング広告を通してサイトを再訪し、何度目かでコンバージョンする、というケースは非常に多いのです。

ユーザーのセグメント

リマーケティングの強力な機能として「ユーザーのセグメント」があります。
セグメントとは、ユーザーを様々なやり方で分類しリスト化する方法です。

セグメントの基準は、「特定のページを閲覧した」「コンバージョンした」といったものから、「サイトへの訪問日」「サイトの滞在時間」「流入経路」など実に多様です。
これらを組み合わせて細かく設定することで、狙ったユーザーをターゲットに、広告を配信していくことが可能です。

リマーケティング(リターゲティング)の効果測定のための指標

ユーザーを追跡し、様々なセグメントで分類して広告を表示することが可能なリマーケティング広告です。
ユーザーをセグメントする際には、分類の基準となる指標が必要です。
そして、それぞれの指標に紐付いて分類されたユーザーが、どのようなアクションを起こすか、
そういった効果測定の面でもリマーケティングは威力を発揮します。

サイトに訪れてからの経過時間

まずは、「サイト訪問からの滞在時間」で分類するやり方が挙げられます。
例えば、サイト訪問から24時間以内、3日以内、1週間以内、1か月以内...などです。

これらはリストをつくる際、「有効期間」という項目で設定可能です。
「有効期間」とは、ユーザーのデータがリストに保存される期間という意味で、
ここで設定した期間の間、リストのユーザーにリマーケティング広告が配信されます。

サイトのどのページを閲覧したか

もう一つの指標として、サイトのどのページを閲覧したか、というものがあります。
例えばECサイトでコンバージョンを測定する際に、購入完了ページのURLをここで指定すれば、
コンバージョンしたユーザーのリストが得られます。
コンバージョンの一歩手前、例えば商品カートのページで離脱してしまったユーザーのリストも作成すれば有効活用できそうですね。
また、ページAとページBを閲覧したユーザー、ランディングページだけを閲覧して離脱したユーザーなど、細かく指定することもできます。

上記の組み合わせ

リストの作成は経過時間と閲覧ページの組み合わせによって行うのが一般的です。
例えば、訪問後「最初のクリックから3日以内にコンバージョンしたユーザー」といったデータが得られます。
ある特徴を持った層に向けてに向けて重点的に広告配信することもできるわけですね。

特定のユーザーを除外

別のリストに入っているユーザーを除外して、新たにリストを作成することも可能です。
例えば、先ほど出てきた「最初のクリックから3日以内にコンバージョンしたユーザー」というリストがある場合、
上記のユーザーを除外した新規のリストを作り、3日以内にコンバージョンしていないユーザーに向けた広告を配信することができます。
これにより広告やLPの訴求内容をうまくカスタマイズすれば、コンバージョン率をあげることができそうです。

コンバージョンしたユーザーへのリマーケティング

リマーケティングというと、コンバージョンしていないユーザーにターゲットを絞りがちですが、
例えばECサイトにおいて下記の場合のように、コンバージョンしたユーザーをターゲットにすることで、さらなる効果を得られるケースも有ります。

  • 継続して購入が見込める場合
  • バックエンド商品がある場合

「バックエンド商品」とは、「まず小さいものを買ってもらい、それをフックとして大きいものを買ってもらう」というような方法の
「大きいもの」の部分です。「小さいもの」の方は「フロントエンド商品」と呼ばれます。
例えば「健康サプリお試しセット1週間分(フロントエンド) - 健康サプリ3か月分(バックエンド)」のような図式ですね。
あるユーザーが「フロントエンド商品」を購入(コンバージョン)している場合、バックエンド商品を訴求するリマーケティング広告を配信していけば、
さらなるコンバージョンを生む可能性が高まります。


以上、リマーケティング(リターゲティング)広告の概要 後編をお届けしました。
「どういうユーザーがどれくらい再訪してどれくらいコンバージョンするか」
といったことを細かく測定していくことで、より精度の高い広告運用が可能になります。